研究課題/領域番号 |
19205016
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
寺西 利治 筑波大学, 大学院・数理物質科学研究科, 教授 (50262598)
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研究分担者 |
金原 正幸 筑波大学, 大学院・数理物質科学研究科, 助教 (40375415)
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キーワード | ナノ材料 / 少数電子素子 / トンネル現象 / ナノ粒子 / 自己組織化 / π共役系 / 電子輸送特性 |
研究概要 |
二重トンネル接合を介したクーロンステアケースの発見以来、微細Auナノ粒子の単電子トンネル素子(単電子トランジスタ、フローティングゲートメモリ)への応用が注目されるようになった。すなわち、静電容量の小さい粒径2nm程度のAuナノ粒子を電子の量子化輸送(1〜数個単位で輸送)物質として用いることで、室温でのクーロンプロッケード現象が実現できるため、その二次元超格子は、単電子トンネル効果を利用した素子へと展開できる。本研究では、配位子殻厚さの劇的な減少および伝導パスヘのπ電子雲垂直挿入を実現するため、ポルフィリン環を金ナノ粒子表面に平行に配位させた系について検討した。ポルフィリン誘導体を設計・合成後、クエン酸保護Auナノ粒子との配位子交換反応により、ポルフィリン誘導体保護Auナノ粒子を合成した。ポルフィリン誘導体保護Auナノ粒子のUV-visスペクトルから、ポルフィリン環のSoret帯のモル吸光係数が配位子単独の1/5〜1/15に減少し、ピーク位置がわずかに長波長シフトした。さらに、ポルフィリン環-金表面間距離が、ポルフィリンの電子構造や構造に影響を及ぼすことを明らかにした。微細Auナノ粒子の電子物性として、Au-TiをコートしたSiO_2カンチレバー上に作製した微細Auナノ粒子超格子を86MHzで振動させることにより、ナノ粒子を通しカンチレバー-STMプローブ間で単電子輸送ができることを実証するとともに、単電子トンネルデバイス作製に向け、EBリソグラフィーと無電解金メッキ法を併用することで5nmギャップ金電極の作製に成功した。
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