本研究では、他の追随を許していないこの代表者独自の精密金属集積法を追求し、ナノ空間に精密に配置された多金属協奏機能を持つナノ材料を創製した。 特筆すべき成果としては以下である。塩化白金はイミン結合と1:1で定量的に錯形成する。フェニルアゾメチンデンドリマーを鋳型として、金属塩として塩化白金を用い金属集積を実施した。段階的放射状錯形成を利用して、白金原子の原子数を制御できた。この金属錯体をヒドロボレートにより還元し、12原子、28原子、60原子の原子数限定の白金の合成法を確立した。市販白金触媒に比べ10倍以上という、非常に高い質量活性を発現させることに成功した(Nature Chem.2010)。
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