研究課題/領域番号 |
19206004
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研究機関 | 独立行政法人理化学研究所 |
研究代表者 |
平山 秀樹 独立行政法人理化学研究所, テラヘルツ量子素子研究チーム, チームリーダー (70270593)
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研究分担者 |
堀内 典明 独立行政法人理化学研究所, テラヘルツ量子素子研究チーム, 研究員 (90267477)
寺嶋 亘 独立行政法人理化学研究所, テラヘルツ量子素子研究チーム, 研究員 (30450406)
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キーワード | テラヘルツ / 量子カスケードレーザ / 窒化物半導体 / 金属プラズモン導波路 / MBE結晶成長 / サブバンド間遷移 / 超格子 |
研究概要 |
電波と光波の両方の性質を兼ね備え持つ、未開拓の光、テラヘルツ(THz)光は、特定試薬・化学物質・構造等を非破壊かつ安全に検出するテラヘルツ分光イメージングの光源として大変注目され幅広い分野での利用が急速に進みつつある。半導体サブバンド間発光を利用したテラヘルツ帯量子カスケードレーザ(QCL)は、小型、高効率、高出力、長寿命、狭線幅テラヘルツレーザ光源として大変に期待されている。本研究では、窒化物半導体を用いて量子カスケードレーザを作製することにより、これまで不可能であった4-10THz帯を含む遠赤外-THzレーザ発振を実現することを目的とする。 本年度は、まず、高品質窒化物半導体QCL構造を作製するための、窒化物MBE装置の構築、ならびに結晶成長条件の立ち上げを行った。ウルツ鉱結晶窒化物では結晶のC軸方向に発生する超格子内のピエゾ分極によってQCLの設計は困難になる。そのため、本研究ではGaNに格子マッチングしたGaN/InGaAIN超格子を作製した。X解回折評価において良好な超格子を実現した。また、窒化物QCLを実現する準備として、GaAs/AlGaAs系材料を用いたQCLの試作を行った。金属プラズモン導波路の低損失化に有効である銀を金属層として用いQCL構造を試作した。銀を用いた半導体メタルボンディング技術の開拓を新たに行い、銀を用いた両面金属導波路構造QCLを試作した。また、THz-QCLの発振動作を確認するための、低温稼動サンプルホルダー付きTHをz-FTIR測定システムを新たに構築した。さらに、窒化物半導体QCL構造における電子・電子散乱及び電子・LOフォノン散乱の理論解析を行うことにより、窒化物QCL構造において反転分布が可能であることを見出し、4-10THz帯レーザ発振が可能であることを明らかにした。
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