研究概要 |
1. AlGaAs導波路デバイスにおける1.5μm帯SHG・DFG AlGaAs QPM導波路デバイスの設計を見直し,プロセスを改善することで低損失化を実現し, 4.2mm長のデバイスで1.55μm帯SHGにおいて34%/Wという極めて高い内部変換効率を実現した。伝搬損失は基本波に対して8dB/cm、第2高調波に対して18dB/cmであった。 2. GaAs/AlGaAs導波路デバイスにおける中赤外DFG 上記研究項目で改善したデバイス作製プロセスを適用することで,高品質GaAs/AlGaAs QPM導波路デバイスを作製した。1.064μmポンプ光と1.55μmシグナル光のDFGによる3.4μm発生実験をおこない, 2.96mm長のデバイスで内部変換効率3.7%Wを実現した。これは既存のLNデバイスでは16mm長に相当する高いものである。 3. GaP/AlGaP導波路デバイスにおける赤外パラメトリック蛍光 GaP/AlGaP副格子交換エピタキシー技術を基礎に周期反転GaP/AlGaP導波路デバイス作製した。1.064μmポンプ光のパラメトリック蛍光で疑似位相整合を達成した。1.96mm長デバイスで得られた伝搬損失を差し引いた内部変換効率は16%Wで, 理論値とよく一致した。 4. 扁平導波路複屈折位相整合デバイス 前年度に提案したAlGaAs/Alox HIC複屈折位相整合扁平導波路の作製に取り組んだ。収縮の少ない酸化プロセスの確立が鍵である。 5. ジグザグ疑似位相整合デバイスの高効率化 ジグザグ疑似位相整合デバイスを高効率化する手法(横方向の疑似位相整合と組み合わせることで重なり積分の低下を抑制する)を新たに提案した。 6. Si基板上への集積化 Si基板上で副格子交換を実現するための基礎実験を引き続きおこなった。
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