研究課題
モータの高効率高トルク密度化を図るため、電力用磁性材料である電磁鋼板を高磁束密度領域で活用設計することが必要である。そのためには高磁束密度ベクトル磁気特性を把握するためV-Hアナライザーの装置を使って、1.9Tまでの特性を測定した。これまで、このような高磁束密度領域の測定は困難であったが、我々はベクトル磁気特性測定において、それを可能にした。高磁束密度化のためには、これまでの1.2〜1.3T領域で設計されていたものを、1.8T領域で設計開発するため、1.9Tまでのベクトル磁気特性の把握が必要不可欠である。その結果、高磁束密度領域でこれまで明らかにされなかった異常現象を見いだし、設計への手がかりを得た。次に、高磁束密度設計を行うため、ダイナミックE&Sのデルを用いたベクトル磁気特性解析によって、モータの軽量化を図るための構造の検討を行った。また、異方性永久磁石の集束配列の最適化を検討し、回転し設計への重要な手がかりを得た。以上のことから、最終年度は試作機を製作し性能評価を行う予定であるそして、新たにモータ固定子鉄心の製造組み立て過程において劣化する残留応力の分布の測定に着手し、これまで不明であった応力の影響も明らかとなった。今後さらに、詳細な分析をおこなうことにしている。
すべて 2009 2008
すべて 雑誌論文 (12件) (うち査読あり 12件) 学会発表 (2件)
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