研究課題/領域番号 |
19206047
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
西川 敦 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 准教授 (20283731)
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研究分担者 |
宮崎 文夫 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 教授 (20133142)
平井 宏明 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 助教 (60388147)
島田 順一 京都府立医科大学, 医学研究科, 講師 (60315942)
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キーワード | 内視鏡手術 / 医療ロボット / 人工筋肉アクチュエータ / パラレルメカニズム / タッチパネルインタフェース / ビジュアルサーボ / 湾曲器具 / シングルポート(単孔) |
研究概要 |
本研究の目的は、モータに変わる新アクチュエータとして近年注目されている「高分子アクチュエータ」を利用することによる人間ロボット協調手術の提案と、これを実現するハードウェアならびにソフトウェアの開発である。本年度(最終年度)は、総まとめとして、前年度までに構築した各要素技術を統合し、次の3つの「人間ロボット協調手術システム」を個々に開発し、内視鏡外科医を被験者としてシステムの総合評価を行うとともに、学会や各種メディアへの発表を積極的に行った。 1. 内視鏡自動位置決めロボットシステム:平成19年度に国際出願し、同年度中に構築した「内視鏡手術ツール把持機構」をベースに開発。提案したシステムを用いると、熟練のカメラ助手の内視鏡操作パターンと非常に近い結果が得られることがわかった(国際会議SMIT2009で受賞、2009.9.17付のNatureに本ロボットが掲載、2009年度中に3件のTV放映、産経新聞2009.8.19夕刊1面掲載、ほか学会発表多数。2010、1.29に特許取得 : 特許4446055号)。 2. タッチ式内視鏡ロボット手術システム:平成19-20年度にプロトタイプを構築した「内視鏡手術器具操作インタフェース」を研究分担者:島田順一講師の指揮のもとで精錬・再構築し、ブタを用いたin vivo実験により本システムの臨床応用可能性を見出した(国際会議CARS2009で2件発表、日本経済新聞2009.11.16科学面掲載)。 3. 単孔式内視鏡手術のための湾曲器具を用いたマスタスレーブロボット手術システム:平成20年度に製作・評価した「湾曲器具の利用を前提とする内視鏡手術シミュレータ」をベースに実機を構築。提案した制御方式によって単孔式内視鏡手術を従来の内視鏡手術と同様の感覚で行うことが可能であることを実験的に示した(第18回日本コンピュータ外科学会大会2009で発表)。
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