• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2008 年度 実績報告書

3次元モニタリング手法に基づく内湾栄養塩循環の動的制御手法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 19206053
研究機関東京大学

研究代表者

磯部 雅彦  東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 教授 (20114374)

キーワード長期連続モニタリング / 総合的流域管理 / 土砂管理 / 沿岸域 / 微細粒径土砂 / テレメーター
研究概要

本研究では、新たな鉛直モニタリングシステムを開発し、それを用いて、微細粒径土砂成分等の陸域からの輸送を定量評価することで、沿岸域における水質モニタリングを高精度化すると同時に、沿岸域における物質循環を、微細粒径土砂成分も含んで明らかにすることを目的にしている。
モニタリングシステムの特徴は、既往の機器を効率よく連携させ、鉛直プロファイルの測定を可能にする、またテレメーターによって外部にリアルタイムで測定結果をモニターすると同時に、計測プロトコルを状況に応じて変更可能にしてある点である。今年度は開発中のモニタリングシステムにより、土砂フラックスを定量化するための試みとして、フラックスの定量化と比較が容易な石垣島を候補地として選定して、予備的な現地計測を実施した。観測においては、降雨時のイベント的な土砂輸送を捉えるために、10分間隔で、長期のモニタリングを実施した。また、それらを補足するために2週間程度の観測を年間数回行った。この際、河口部の形態や河川流域の土地利用の違いにより生じる土砂フラックスの違いを明らかにするために、3つの河川を選択して、同時に観測を行った。これにより、河口部の形態が土砂輸送に与える影響や、河床に堆積した微細粒径土砂成分が、先行晴天日数によってその量が大きく異なることや、同規模の降雨であっても先行晴天日数によって、物質フラックスは大きく変化する様子を捉えることができた。このような結果は、年に数回のイベント的な出水を集中的に計測しただけでは、把握できないものである。さらに、対象域を沿岸域や湖にも広げるために、2007年冬より、上記の観測システムを東京湾、手が沼にも設置して、現在も沿岸域の微細粒径土砂成分の定量化を継続中である。

  • 研究成果

    (9件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (6件) (うち査読あり 4件) 学会発表 (2件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 衛星画像を用いた水深分布予測における空間的自己相関性の利用可能性2009

    • 著者名/発表者名
      神野有生, 鯉渕幸生, 作野裕司, 磯部雅彦
    • 雑誌名

      水工学論文集 53

      ページ: 1021-1026

  • [雑誌論文] マングローブ水域の炭素収支に及ぼすガス交換機能の定量化2008

    • 著者名/発表者名
      寺田一美・鯉渕幸生・常田岳史・磯部雅彦
    • 雑誌名

      海岸工学論文集 55

      ページ: 1186-1190

  • [雑誌論文] 秋季の東京湾の栄養塩収支における谷津干潟の機能評価に関する現地観測2008

    • 著者名/発表者名
      和田麻美・大城享太・鯉渕幸生・佐藤慎司・磯部雅彦
    • 雑誌名

      海岸工学論文集 55

      ページ: 1126-1130

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 浅水域衛星モニタリング高精度化のためのテクスチャ特徴量の利用可能性2008

    • 著者名/発表者名
      神野有生・鯉渕幸生・磯部雅彦
    • 雑誌名

      海岸工学論文集 55

      ページ: 1461-1465

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 熊野灘沿岸のダウンカレント発生機構解明のための現地観測2008

    • 著者名/発表者名
      神野有生・鯉渕幸生・西隆一郎・鈴木覚・神田広信・磯部雅彦
    • 雑誌名

      海洋開発論文集 24

      ページ: 261-266

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 底質の不均一生を考慮した衛星画像による汎用水深分布予測法2008

    • 著者名/発表者名
      神野有生・鯉渕幸生・寺田一美・竹内渉・磯部雅彦
    • 雑誌名

      水工学論文集 52

      ページ: 895-900

    • 査読あり
  • [学会発表] Material flux in mangrove forest based on the field observation.2008

    • 著者名/発表者名
      Kazumi Terada, Yukio Koibuchi, Masahiko Isobe
    • 学会等名
      AGU meeting
    • 発表場所
      San Francisco
    • 年月日
      2008-12-16
  • [学会発表] Lateral dynanics of wind influence on hypoxia in Chesapeake Bay2008

    • 著者名/発表者名
      Yukio Koibuchi, Ming Li, Mike Kemp
    • 学会等名
      AGU meeting
    • 発表場所
      San Francisco
    • 年月日
      2008-12-15
  • [図書] Handbook of Coastal and Ocean Engineering Section 7: Environmental Problems2009

    • 著者名/発表者名
      Yukio Koibuchi, Masahiko Isobe
    • 総ページ数
      1300
    • 出版者
      World Scientific

URL: 

公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi