研究課題
1.偏波レーダー観測と同期したビデオゾンデによる降水粒子の本観測総務省NiCTの沖縄偏波ドップラーレーダーと同期したビデオゾンデの観測に望むにあたり、昨年度実施した予備観測の成果をふまえて、同期手法の再検討や観測機器の改良などに関して綿密な打ち合わせを実施した。その上で、平成20年5月27日〜6月22日にかけて長期間における梅雨期観測を実施した。結果、8回の降水イベントの観測に成功し、その後多大の時間をかけてビデオ観測結果から降水粒子識別、数密度、質量密度を算出した。さらに、電荷を計測できるビデオゾンデを利用することで雷雲の構造を明らかにした。また、次年度に3回目の同期観測の実現可能性を検討した。2.同期観測結果を用いた、偏波レーダーによる降水粒子識別手法の開発昨年度に引き続き、同期観測から得られた高度ごとの降水粒子種別、数密度、質量密度をベースにメンバーシップ関数を構築し、偏波レーダーにより観測されるレーダー反射因子Z、反射因子差ZDR、偏波間位相変化率KDP、偏波間相関係数ρHVから、降水粒子の判別する手法を開発し、検証を行った。特に、降雨予測のためのデータ同化を目指して降水粒子種別の混合状態を判別することに成功したところに特徴がある。3.偏波レーダー観測情報を同化した降雨予測手法の開発 昨年度開発中であった偏波レーダー観測情報の同化手法のプロトタイプから大きく発展させて、2.の降水粒子識別情報を利用することで降水粒子種類の同化手法を開発した。具体的に、同期観測期間中の1事例に適用することで、短時間降雨予測精度の向上を示した。
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土木学会水工学論文集 第53巻
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京都大学防災研究所年報 第52号
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「天気, 2006年度秋季大会シンポジウム「台風-伊勢湾台風から50年を経て-」の報告 No. 55, Vol. 5
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