研究課題
実験室内に生物学的りん除去プロス2基および亜硝酸型硝化脱窒プロセスパイロットプラント1基を運転開始した。亜硝酸型硝化脱窒プロセスについては、チオシアン酸塩の影響について検討した。生物学的リン除去プロセスについては、酢酸を主体とする基質を用いて運転を開始している。また、pHおよびDOを連続監視・制御し、運転の経過を自動的に記録するソフトウェアを開発し、その計測制御に適用した。生物学的リン除去活性汚泥中には、リン除去に影響を与えうる物質が存在している可能性がある。その可能性について検討するための基礎技術として、次のような技術を導入した。すなわち、マイクロプレートのウェルに汚泥からの抽出物質を分注し、そこに活性汚泥または分離細菌を植種して培養することで、汚泥からの抽出物質の増殖への影響を調べるというものである。必要な試料の量がわずかで住むということ、再現性について検討しやすいこと、さらに、マイクロプレートリーダを用いて迅速に結果を評価することができるという利点がある。また、微量の試料からDNAを迅速・簡易に抽出する手法を開発した。これら技術を組み合わせることで、次年度は活性汚泥中の微生物間相互作用についてさらに検討を進める。また、活性汚泥中微生物に寄るPHA蓄積に関連して、次の検討を行った。すなわち、実下水処理場においてPHA蓄積の実態調査を行った。また、活性汚泥中のPHA蓄積細菌の種構成について検討した。αproteobacteriaおよびβproteobacteriaが活性汚泥中の主たるPHA蓄積細菌であることがわかった。
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Microbes and Environments 22
ページ: 346-354