研究課題/領域番号 |
19206064
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
古阪 秀三 京都大学, 工学研究科, 准教授 (60109030)
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研究分担者 |
三根 直人 北九州市立大学, 国際環境工学部, 教授 (00336934)
國島 正彦 東京大学, 新領域創生科学研究科, 教授 (00201468)
安藤 正雄 千葉大学, 工学部, 教授 (80110287)
大森 文彦 東洋大学, 法学部, 教授 (90194307)
高田 光雄 京都大学, 工学研究科, 教授 (30127097)
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キーワード | 建設産業 / 法制度 / 品質確保 / 国際比較 / マネジメント |
研究概要 |
本研究の初年度として、研究内容、研究方法、期待される成果の検討ならびに実態調査を通して、以下のような知見を得た。 1. 日本においては、耐震強度偽装事件のみならず、建築生産システムの脆弱性が露呈しており、中国、韓国においても建築物の品質問題は表面化していること。 2. その中で、設計、工事監理のあり方、建築技術者制度、設計・工事の発注方式に日中韓で大きな違いがあること。 3. さらに、中国の伝統的なやり方・考え方と社会主義経済のもとでのしくみには必ずしも整合的でないものが散見され、今後の民営化を考えると、台湾のしくみをも研究対象にすることが得策であること。 4. 日本の品質確保のしくみは、そのための法制化を極力抑え、それに準ずる規範類、運用に依存したしくみであり、韓国は日本とは反対に、できるだけ多くを法制化する指向が強く、中国はこれから法制度の充実を図る段階にあること。 5. これらの点において、各国が協調して品質確保のしくみを開示し、相互の検討を行うことには大きな成果が期待できること。 6. このためには、各国の建設産業における法制度と品質確保のしくみを比較研究することに加えて、より具体的な実態調査をすることが効果的であること。 7. したがって、次年度には、実態調査の方法、共同のあり方を一堂に会して検討し、協議する場を設けること、ならびに共同の調査研究チームを編成することが必要であること。
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