研究課題/領域番号 |
19206067
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
梶谷 剛 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (80134039)
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研究分担者 |
藤原 巧 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (10278393)
宮崎 譲 東北大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (40261606)
林 慶 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教 (70360625)
湯蓋 邦夫 東北大学, 金属材料研究所, 助教 (00302208)
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キーワード | 半導体 / 熱電物性 / ナローギャップ / 合成 / 結晶構造 / 中性子回折 / インターカレーション |
研究概要 |
1.有機物半導体のTTF-TCNQとペンタセンの薄膜試料を真空蒸着法によってガラス基板上に製膜して電気伝導性と熱電性能の膜厚(50~600nm)、結晶方位および温度依存性を測定した。試料は双方ともC軸が基板と垂直に製膜されたがエピタキシャル状態ではなかった。前者はn型、後者はp型の半導体であり、堵較的高い熱電性能を示した。 2.室温から冷却することにより、100K以下の領域で、CuFeO_2が常磁性状態からスピングラス相に転移することを冷中性子散乱実験から発見したが、本年度ではこの試料に第3元素を添加した場合のスピン揺動状態について、冷中性子散乱実験と磁気測定により研究した。 3.熱電性能の向上を目指してp型のデラフォサイト型構造の酸化物熱電半導体、CuFeO_2にNi,ZnないしMnを部分置換した試料を作製し、性能評価した。また、n型酸化物鉄酸化物としてFe_3O_4を選び、FeイオンをNi,ZnないしMnで部分置換して性能評価した。 4.熱電半導体を実用化するには、熱履歴や熱勾配により半導体にかかる熱歪みが半導体や電極の破壊を起こさないような工夫をする必要がある。また、半導体の酸化も防止する必要がある。今期、個々の熱電半導体とほぼ同等な熱膨張係数をもったSnO-ZnO-P_2O_5ガラスを開発して熱電半導体の表面を保護する研究を行った。
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