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2009 年度 実績報告書

希土類窒化物の極低温用磁気冷凍材料および蓄冷材としての実用化

研究課題

研究課題/領域番号 19206074
研究機関大阪大学

研究代表者

山本 孝夫  大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (00174798)

研究分担者 清野 智史  大阪大学, 大学院・工学研究科, 講師 (90432517)
楠瀬 尚史  大阪大学, 産業科学研究所, 助教 (60314423)
中川 貴  大阪大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (70273589)
キーワード磁気冷凍 / 比熱 / 蓄冷材 / 窒化物 / 希土類
研究概要

◆ 本予算で整備した装置(PPMS)を用いて、対象とする希土類窒化物の比熱を磁場印加時も含めて測定した。磁気転移点で顕著なピークを確認した。測定した比熱曲線からエントロピー曲線を計算し、磁気エントロピー変化△Sと、断熱消磁温度降下△Tを算出した。
◆ 希土類窒化物の電気伝導度の測定(磁場印加時も含めて)を開始した。磁気転移点で電気伝導度が大きく低下する逆ピークをGdを除く元素の窒化物で観測した。また、同装置を用いて、交流磁化の測定も行い、対象とした全ての希土類元素の窒化物で、磁気転移点で顕著なピークが得られることを確認した。
◆ 直径1ミリ弱の球状Gd金属材料を出発物質として、HIP処理条件を最適化することにより、窒化に伴う亀裂を発生させることなく球状GdN材料を安定に数百グラム合成することに成功した。この材料を、独立行政法人物質材料研究機構に設置されている磁気冷凍試験装置に装架し、52~67Kの温度領域で、1~4Tの間の磁場変動を与え、AMRサイクルによる冷凍試験を実施した。これにより約5度の温度降下が得られることを確認した。この温度領域での世界初の磁気冷凍サイクルの作動が確認された。
◆ 表面に銀をコーティングし、酸化耐性を大きく向上する技術を開発した。この方法によれば、室温の飽和水蒸気圧の湿潤条件のもとで24時間放置しても、磁化の低下は1%程度に抑制されることを確認した。なお上記の磁気冷凍実証試験は、コーティングを施さない裸の材料で実施した。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2009

すべて 学会発表 (3件) 産業財産権 (1件)

  • [学会発表] 磁気冷凍応用を目指した球状GdN材料の合成2009

    • 著者名/発表者名
      岡田裕之, 西村健太郎, 平山悠介, 中川貴, 山本孝夫, 楠瀬尚史, 入江年雄, 中村英次
    • 学会等名
      第81回2009年度秋季低温工学・超電導学会
    • 発表場所
      岡山市、岡山大学創立50周年記念会館
    • 年月日
      20091118-20091120
  • [学会発表] 希土類窒化物の電気伝導度測定2009

    • 著者名/発表者名
      西村健太郎, 岡田裕之, 平山悠介, 中川貴, 楠瀬尚史, 山本孝夫
    • 学会等名
      第81回2009年度秋季低温工学・超電導学会
    • 発表場所
      岡山市、岡山大学創立50周年記念会館
    • 年月日
      20091118-20091120
  • [学会発表] 希土類窒化物のキュリー温度の制御2009

    • 著者名/発表者名
      平山悠介, 中川貴, 山本孝夫
    • 学会等名
      日本金属学会2009年秋季(第145回)大会
    • 発表場所
      於京都大学吉田キャンパス
    • 年月日
      20090915-20090917
  • [産業財産権] 希土類窒化物およびその製造法、ならびに磁気冷凍材料および蓄冷材料2009

    • 発明者名
      山本孝夫、平山祐介、中川貴、入江年雄
    • 権利者名
      株式会社三徳・国立大学法人大阪大学
    • 産業財産権番号
      特願2009-196020
    • 出願年月日
      2009-08-04

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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