研究課題/領域番号 |
19206086
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
大林 茂 東北大学, 流体科学研究所, 教授 (80183028)
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研究分担者 |
佐宗 章弘 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 教授 (40215752)
倉谷 尚志 東北大学, 流体科学研究所, 研究支援者 (00371120)
浅井 圭介 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (40358669)
川添 博光 鳥取大学, 工学部, 教授 (40260591)
藤田 和央 独立行政法人宇宙航空研究開発機構, 総合技術研究本部, 主任研究員 (90281584)
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キーワード | 航空宇宙工学 / 流体工学 / シミュレーション工学 / 設計工学 / ソフトコンピューティング |
研究概要 |
今年度は、研究に必要な計算・実験ツールの構築を中心に研究を進め、特に以下の4項目について研究成果があった。 1.3次元機体形状の定義 超音速複葉翼の3次元形状についてCFDによるパラメトリックスタディを行い、2次元の理想的な性能に近い3次元形状を見出した。揚力を持つ超音速複葉翼の3次元逆解法による設計を行った。前縁・後縁フラップによる複葉翼の空力性能の変化を、特に低速域で計算・実験の両面から確認した。以上から主翼設計の準備が整った。 2.ソニックブームの高次精度予測法の検討 非対称胴体によるブーム低減効果をシミュレーションにより確認した。波形パラメータ法(トーマス法)に大気擾乱の影響を加味したソニックブーム予測技術を開発した。感圧塗料による近傍場波形測定を行った。以上から高精度にソニックブームを予測し、翼胴形態での低ブーム化を進める準備が整った。 3.飛行力学による飛行経路予測 想定されるエンジン能力と飛行経路を求め、必要な機体サイズ・空力性能を決定した。 4.実験技術の確立 東北大学流体科学研究所及びJAXA宇宙科学研究本部の風洞を利用して、低速・遷音速・超音速での風洞試験を実施し、複葉翼の空力性能を確認した。特に風試模型のアスペクト比の違いによる空力性能の違いを実験的に確認した。感圧塗料により、複葉機の翼間流れの可視化を行った。プラズマを用いた流体制御デバイスを超音速流れに適用し、衝撃波位置の変化を実験的に検証した。関連して、プラズマ制御を含む流れ場を解くことができるCFDコードを開発した。レーザパルスによって実験的に衝撃波を生成・伝播させ、波形変化を確認した。 これらの研究により、今後飛行実証機の概念設計を進め、計算と実験により検証する準備が整った。
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