研究概要 |
2波長マッハツェンダー法によりレーザー支持爆轟波背後のプラズマ密度の測定を行った。 干渉縞画像の撮影には,本補助金により購入した高分解能のICCDカメラを使用し,精度の高い測定を行うことができた。その結果,炭酸ガスレーザーにより誘起されたレーザー支持爆轟波背後の電子数密度は2×10^<24>[/m^3]程度であり,爆轟波が終了すると同時に不連続的に減少することが分かった。また電子数密度測定の結果から逆制動放射によるレーザー吸収率を求めた結果,レーザーエネルギーは電子数密度ピークの位置までにおいてすべて吸収され,またレーザー吸収率のピーク値はレーザー支持爆轟波の終了とともに10-15×10^<13>[W/m^3]から5-6×10^<13>[W/m3]へと急激に減少することが分かった。このようにレーザー支持爆轟波の支持構造に関して重要なデータを実験的に得ることが出来た。 また,レーザー支持爆轟波の照射レーザー波長に対する特性に関して,本補助金により購入した高出力ガラスレーザー(波長1.053μm)を使用し,炭酸ガスレーザーと同様の方法でレーザー支持爆轟波の誘起を試みた。その結果,ガラスレーザーを用いた場合でも炭酸ガスレーザーと同様にレーザー支持爆轟波を観測することができた。また両者のエネルギー変換効率や,レーザー支持爆轟波終了時におけるレーザー強度閾値には大きく差があり,レーザー支持爆轟波の特性は照射レーザーの波長によって影響を受けることが分かった。
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