研究課題/領域番号 |
19206089
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
佐宗 章弘 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 教授 (40215752)
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研究分担者 |
酒井 武治 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (90323047)
森 浩一 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 講師 (90375121)
松田 淳 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 助教 (80415900)
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キーワード | 抗力 / レーザーパルス / 超音速流れ / プラズマ / 数値流体力学 |
研究概要 |
昨年度において既に繰返しレーザーパルスによる定常抗力低減を実証した。今年度は、これまでの実験で課題となった点について改良を施し、スケール則を検討した。レーザーパルスをモデル中心軸から導入する方法では、高繰返し周波数作動時に、流れ場とレーザー光線との干渉がおこり、実効的な投入パワーが低減することがわかった。そこで、風洞側面窓から直接レーザー光を導入するように、装置を改良した。その結果、繰返し周波数にほぼ比例する抗力軽減が得られた。この結果を踏まえて、平均パワーを一定にしてレーザーパルスエネルギーと繰返し周波数を変化させたとき、およびパルスエネルギーを一定にして繰返し周波数を変化させたときの抗力測定と流れ場の診断(光学可視化実験、数値計算)を行い、最適なパルスエネルギーがあることを見出した。理論的には、付加パワーが小さいほどエネルギー付加効率は高くなるはずであるが、実験では余りパルス当たりのエネルギーが小さいと絶縁破壊時の吸収効率が低下するためエネルギー付加効率が低くなるためであると考えられる。光学可視化実験では、10kHzまでの繰返し周波数でのシュリーレン連続撮影に成功し、レーザー誘起低密度領域と衝撃層の干渉、バロクリニック効果による渦の生成を確かめることができた。この結果は、数値シミュレーションでも再現され、流れ場の状態量、速度分布の時間空間変化を詳しく捉えることができた。以上、現有のレーザー装置で実現可能な条件に関する実験、数値研究は大方終えることができた。
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