研究分担者 |
高橋 弘 東北大学, 大学院・環境科学研究科, 教授 (90188045)
五十嵐 敏文 北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (90301944)
佐藤 努 北海道大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (10313636)
村田 澄彦 京都大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (30273478)
川崎 了 北海道大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (00304022)
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研究概要 |
岩質材料のマイクロ・リストラクチャリング技術の構築を目的に以下の研究を実施した。 1)マイクロフォーカスX線CT装置(以下μX-CTと呼ぶ)の改良と較正試験:現有μX-CTの基本性能を損なわずにX線出力を増大させる方法について検討して設計仕様を作成した。そして,メーカーに製作発注して出力を90kVから130kVに増大させた。較正試験の結果,試料寸法50mmの計測が可能となるとともに,従来試料寸法(10mm〜30mm)では画像コントラストの大幅な改善が確認された。また,μX-CTの再構成画像を画像分析し,不均質材料のカッピング較正法を開発するとともに3次元カッピング較正処理法を開発し,これによりμX-CT再構成画像の3次元定量分析を可能にした。 2)微視亀裂・間隙の充填法と導入法に関する実験的検討:バクテリアの代謝活動を利用して間隙を充填する方法については,カルシウムイオンおよびシリカの供給法について実験的研究を行うとともに,間隙充填による強度改善効果を実験的に明らかにした。また,セメント系材料についてカルシウムの溶脱と沈積による亀裂閉合プロセスを実験的に確認するとともにそのプロセスをμX-CTにより観察することに成功した。これにより亀裂の表面形状と沈殿物の集積状態との関係,さらには透水性への影響などの定量評価の可能性が示された。微視亀裂導入法については,高電圧パルス粉砕前後の試料のμX-CT観察により,3次元破壊形態と単体分離性との関係を明らかにした。
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