本年度は前年度までに得られた実験結果を解析するため、新規に大型計算機を購入し、シミュレーションコードの開発を行った。そのコードを用いた前年度の実験結果の詳細な解析の結果、数100ミクロンのスケール長を持つ高密度プラズマ中において、高強度レーザーの照射深さによって、生成する高速電子のスペクトル及び放出分布に関する最適な条件を明らかにすることが出来た。また、レーザーが大スケールプラズマに入射する際、それらの高速電子がどこで、どのように生成するかの知見を得ることが出来た。 これらの結果は本研究課題である臨界密度以上のプラズマでの相対論的レーザー光自己集束現象を利用した高速点火研究に於いて非常に重要な知見であり、本研究成果を2009年9月に米国サンフランシスコにて行われた第6回慣性核融合の科学とその応用国際会議(IFSA2009)において招待講演として発表し、大きな反響を得た。また国内においても日本物理学会、プラズマ核融合学会の学術講演会に於いて発表した。 また前年度までに整備した様々な計測器を、2009年7月から9月にかけた行われた大阪大学レーザーエネルギー学研究センターの激光12号及びLFEXにて行われたレーザー核融合高速点火方式の統合実験にて使用し、高速電子の様々な特性を計測することに成功し、高速電子によるプラズマ加熱の様相を計測することに成功した。
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