本研究は私たちが新たに提案している高速点火レーザー核融合の新方式、相対論的光自己集束現象を導波路とした高速点火の基礎研究として、(1)相対論的レーザー光自己集束現象の詳細を明らかにし、(2)その内部又は先端から発生する高速電子の発生とエネルギー輸送の詳細を明らかにすることを目的としています。金コーンの真空ガイドを使わないで燃料コアを加熱するためには、爆縮された高密度コアを取り巻く大スケールのコロナと臨界密度を超えるプラズマを切り裂き、加熱の為のレーザー光パルスを通すための真空チャンネル形成が必要となります。またチャンネルが、爆縮コア付近まで形成された場合、その先端から燃料コアを加熱する高速電子を発生させコアを加熱する必要があります。このチャンネル生成条件が明らかになり、発生する高速電子の特性が判れば、高速点火実験に応用する事が可能となります。
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