• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2007 年度 実績報告書

地層中におけるコロイド移行モデリング:ナノサイズ移行経路への展開

研究課題

研究課題/領域番号 19206101
研究機関東京大学

研究代表者

長崎 晋也  東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (20240723)

研究分担者 田中 知  東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (10114547)
門 信一郎  東京大学, 高温プラズマ研究センター, 准教授 (10300732)
斉藤 拓巳  東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教 (90436543)
小田 卓司  東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教 (40436556)
中山 真一  日本原子力研究開発機構, 安全研究センター, グループリーダ (10370446)
キーワードコロイド / ナノサイズ経路 / マトリクス拡散 / 破過曲線
研究概要

高レベル放射性廃棄物の深地層処分に関して,地下水環境中に存在するコロイドが放射性核種の移行を遅延ないしは促進する効果が指摘されている.したがってコロイド移行の理解は性能評価上重要である.現状において地下水中におけるコロイドの移行評価シナリオではコロイドの周囲岩盤へのマトリクス拡散は起こらないと仮定されているが,コロイドのサイズが十分小さい場合には岩石内の細孔に侵入する可能性がある.そこで本年度は,放射性廃棄物地層処分における性能評価の信頼性向上を目的とし,花崗岩亀裂を模擬したマイクロリアクタを用いてコロイドの破過曲線を取得し,コロイドの岩石マトリクス内への拡散についての検討を行った.
花崗岩ならびにテフロン板を用いた場合の破過曲線を比較した結果,花崗岩を用いた場合には破過曲線のプラトー領域でのラテックス濃度が,テフロン板の場合よりも低いことがわかった.一般にラテックス粒子と花岡岩表面は負の表面電荷を帯びているとされ,静電反発作用によりラテックス粒子の花岡岩表面への吸着は起こらないと考えられる.また水銀圧入法により花崗岩中の細孔径分布を測定した結果からは,0.028μm以上の径を持つ細孔が空隙体積の90%以上を占めていることがわかった.したがって物理的サイズからはラテックス粒子は花岡岩マトリクス内へ拡散可能であると考えられる.以上のことから花崗岩のラテックス濃度が減少しているのは,マトリクス拡散によるものであることを明らかにした.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2008 2007

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 亀裂性媒体中を移行するコロイドのオンライン計測:空隙率の異なる岩石におけるマトリクス〓2008

    • 著者名/発表者名
      高橋道和, 長崎晋也, 斉藤拓巳
    • 学会等名
      日本原子力学会
    • 発表場所
      大阪
    • 年月日
      20080300
  • [学会発表] 亀裂性媒体中を移行するコロイドのオンライン濃度計測2007

    • 著者名/発表者名
      高橋道和, 斉藤拓巳, 長崎晋也
    • 学会等名
      日本原子力学会
    • 発表場所
      北九州
    • 年月日
      20070900

URL: 

公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi