研究課題
XバンドライナックとタングステンX線ターゲットによって、擬似単色2色X線を発生することができた。X線検出器を用いて発生した疑似単色2色X線のエネルギースペクトラムを計測した。さらに、フラットパネルX線撮影機によって2色透視画像を取得し、差分処理を用いた画像解析に関して研究を行った。その結果、鉄と、U(ウラン)、Pu(プルトニウム)を模擬した鉛を分別することができた。また、回転ステージ、Xステージ、制御系から成るCTスキャンシステムを構築し、データ取得することができた。核物質検知技術では、昨年実施した中性子輸送シミュレーションにより現検出体系に使用されているグラファイト材を鉄(Fe)系材料に変えることによってバックグラウンド低減化が有望であることが分かった。本年度は、拡張中性子輸送シミュレーションにより、最適バルク材及びその検出限界の解析評価を行った。その結果、最適バルク材はステンレス(SUS-304)が有望で、鉄材に比べ1.2倍の感度上昇に繋がることが分かった。この場合のバックグランドはグラファイトバルクの時の1万分の1になり、検出限界は少なくとも100分の1になることが期待できる。爆薬検知技術では、窒素・炭素・酸素との(n, γ)反応によるガンマ線を検出するため、中性子耐性型Ge検出器を検出体系に挿入できるようなオフセットデュワ一瓶及びBGO+NaI検出器を整備すると共に、中性子照射場においてγ線検出器に悪影響を及ぼす中性子遮蔽手法について検討した。
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原子力施設 デコミッショニング技術講座 第21
ページ: 119-144