• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2008 年度 実績報告書

イネのアンモニア同化と窒素リサイクル機構の解明による窒素利用効率の向上

研究課題

研究課題/領域番号 19208007
研究機関東北大学

研究代表者

山谷 知行  東北大学, 大学院・農学研究科, 教授 (30144778)

キーワードイネ / 窒素利用効率 / アンモニア同化 / 窒素リサイクル機構 / 遺伝子破壊変異体 / QTL解析 / 遺伝子機能解明 / トランスクリプトーム
研究概要

1)イネのサイトゾル型グルタミン合成酵素1;3(GS1;3)とNADHグルタミン酸合成酵素2(NADH-GOGAT2)
これら新規のGS1;3とNADH-GOGAT2の機能解明のため、レトロトランスポゾンTos17の挿入による遺伝子破壊変異体をそれぞれ獲得できた。同時に、OsNADH-GOGAT1の遺伝子破壊変異体のスクリーニングを進め、1ラインではあるが変異体の獲得に成功し、遺伝子破壊による生育や代謝変化の予備的調査を開始した。また、OsGS1;1遺伝子破壊変異体と野生株を用いて、トランスクリプトーム・メタボローム解析を進め、体内のC/Nバランスが大きく変化している結果を得た。これらの成果は、平成21年3月開催の日本植物生理学会で報告した。
2)窒素利用効率の向上
低アンモニウムイオン供給に応答して、根の伸長と窒素吸収の促進に関わるQTL領域から、原因遺伝子である転写因子を同定した。本遺伝子は、インド型イネのカサラスで変異が入り機能破壊により根の伸長と窒素吸収が促進されることが判明した。World Rice Collection 66品種を用いて解析した結果、日本型は全てコシヒカリと同様にアンモニウムイオンに対する応答はなく、カサラス型の全ての品種は機能破壊型であることが判明した。この転写因子の標的遺伝子を探索中である。現在、これらの成果を公表すべく、論文を作成中である。また、同じく低濃度に応答して表現型や窒素吸収に変化をもたらす第8染色体や、地上部乾物重に影響を与える第2染色体のQTL領域を10.6kbまで狭め、原因遺伝子の単離を目指している。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2010 2009 2008 その他

すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文]2010

    • 著者名/発表者名
      山谷知行
    • 雑誌名

      植物栄養学 第2版(文永堂出版)

      ページ: 70-71 77-82

  • [雑誌論文] Cytosolic glutamine synthetase is present in phloem sap from rice(Oryza sativa L.)2009

    • 著者名/発表者名
      Tanaka, et al.
    • 雑誌名

      Soil Science Plant Nutrition 55

      ページ: 102-106

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Structural insight into the reaction mechanism and evolution of cytokinin biosynthesis2008

    • 著者名/発表者名
      Sugawara, et al.
    • 雑誌名

      Proc.Natl.Acad.Sci.USA 105

      ページ: 2734-2739

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Cellular distribution of ACT domain repeat protein 9, a nuclear localizing protein, in rice(Oryza sativa L.)2008

    • 著者名/発表者名
      Kudo, et al.
    • 雑誌名

      Physiologia Plantaram 133

      ページ: 169-179

    • 査読あり
  • [学会発表] Molecular mechanisms for plant biomass production -rice as a model plant2008

    • 著者名/発表者名
      Yamaya, T.
    • 学会等名
      UCR Tech Horizon 2008 Conference
    • 発表場所
      UC Riverside, CA, USA
    • 年月日
      20080313-20080314
  • [備考]

    • URL

      http://www.agri.tohoku.ac.jp/cellbio/index-j.htm

URL: 

公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi