研究課題
陸域生態系のうち、原生的な森林生態系については、現存植生図からランドスケープを抽出し、植物生態系の類似性でランドスケープを分類する手法を開発した(森本淳子)。その結果、知床世界遺産地域は、高山の原生的自然を重点的に保護しており、知床の生物学的特徴を十分に保全できないことが分った。里山地域については、荒廃し泥里山植生への伐採管理の影響を追跡調査し、竹林に対する整理伐がその後の竹林植生の変遷に与える影響について継続調査を行った。さらに、これまでの緑化工を中心とした自然再生の考え方と技術の流れを振返り、特に種の保全と風景の保全・再生技術などについて総括した(森本幸裕)。また、森林生態系を再生する際、リファレンスとなる過去の状況については、過去300年間の植生変化を花粉分析等により明らかにした(中村)。再生事業における外来植物の問題については、植物の生態的侵略性と遺伝的侵略性の問題、場の被侵略性と有害植物管理の周題を主に文献を通じて検討し、頑健で回復力ある生態系・ランドスケープの創出の重要性について論じた(小林)。水域生態系については、蛇行河川も持つ意味を、魚類と水生昆虫の生息場環境から解析し(中村)、河川の連結性についてオオサンショウウオを指標とした評価を行った(夏原)。また、琵琶湖流入河川の河口部においてアユの産卵場所を調査し、形成場所の特徴を明らかにした(遊磨)。湿地や干潟については、保全・再生を行うにふさわしい場所を広域的な視点から抽出するための手法を吉野川流域において発展させた(鎌田)。環境経済学的視点からな、釧路の自然再生事業および知床の世界自然遺産の管理を対象として、資料集および利害関係者への聞き取り調査を実施し、どのような管理体制や意志決定のプロセスが存在しているのかを明らかにした(庄子)。
すべて 2009 2008
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