甲殻類の黒変(メラニン生成)は、主としてヘモシアニン画分に存在するフェノールオキシダーゼ(PO)様活性により進行すること、またPO様活性は二酸化炭素により阻害できることをすでに明らかにしてきた。そこで、ポストハーベストにおけるPO様活性の発現機構、二酸化炭素が甲殻類(特にエビ類)の黒変、およびそれにともなうその他の品質変化を抑制する機構を明らかにし、その品質を高度に保持する新技術を開発することを目的とする。具体的には以下のようである。 (1)PO様活性の本体および活性化機構の解明、また二酸化炭素によるPO様活性阻害の機構を明らかにする。 (2)二酸化炭素下でも栄養価、機能性などが保持されているか否か明らかにする。 (3)二酸化炭素下では有害な物質の生成がなく、また食中毒菌の増殖が抑制されることを確認する。 (4)流通条件での試験を行い、品質保持効果を検証する
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