研究課題
基盤研究(A)
われわれは酵母two-hybrid法を用いたスクリーニングにより、Aktの新規基質であるGirdin(Girders of actin filamentの略)を発見し、GirdinがAktの下流で細胞運動に重要な役割を果たしていることを明らかにした。機能解析によりGirdinが新規アクチン結合蛋白であり、Aktによってリン酸化を受けるとアクチン線維の再構成を生じ、運動している細胞の先導端におけるラメリポディアの形成に関与していることを証明した。本研究ではわれわれが発見したAkt-Girdinシグナル伝達系の細胞運動、特にがん細胞の浸潤・転移、血管形成、神経細胞の移動・極性決定における機能を細胞生物学的に解析するとともに遺伝子組み換え動物(Girdin遺伝子のノックアウトマウス、Aktによるリン酸化部位に変異を導入したノックインマウスなど)を作製して個体レベルで解析し、その生理学的、病理学的意義を解明する。さらにGirdinのほかの2つのファミリー蛋白の機能解析を推進し(DapleについてはWntシグナル伝達系における役割)、ファミリー蛋白の細胞内、個体レベルでの機能多様性を明らかにすることにある。
すべて 2009 2008 その他
すべて 雑誌論文 (6件) 学会発表 (5件) 備考 (1件)
Cancer Lett. 284
ページ: 122-130
Neuron 63
ページ: 774-787
Exp.Cell Res. 315
ページ: 3370-3380
Nature Cell Biol. 10
ページ: 329-337
Cancer Res. 68
ページ: 1310-1318
Cancer Sci. (in press)
http://www.med.nagoya-u.ac.jp/patho2/