研究課題/領域番号 |
19209035
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
森 昌朋 群馬大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (80174382)
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研究分担者 |
清水 弘行 群馬大学, 医学部, 講師 (20251100)
山田 正信 群馬大学, 医学部, 講師 (90261833)
岡田 秀一 群馬大学, 医学部, 講師 (20260474)
橋本 貢士 群馬大学, 大学院・医学系研究科, 助教 (30396642)
井上 金治 埼玉大学, 理学部, 教授 (50091963)
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キーワード | Nesfatin / 食欲調節 / 受容体 / 視床下部 / ノックアウトマウス |
研究概要 |
視床下部膜分画に対する^<123>I-Nesfatin-1結合検討 GPCRnのノックアウトマウス(KO)とワイルドタイプマウス(WT)の各視床下部膜分画に対する^<123>I-nesfatin-1の結合を100倍量のcold nesfatin-1を添加した後の特異的結合活性として検討した。その結果、WTでは^<123>I-nesfatin-1の濃度依存性結合を認めたのに比して、GPCRn KOでは特異的結合活性を認めなかった。WT視床下部膜分画に対する^<123>I-nesfatin-1の50%飽和濃度は約10nMであり、生理学的親和性であることが判明した。また、nesfatin KOとWTの視床下部mRNAのmicroarrayを検討したところ、nesfatin発現の低下に伴い、GPCRnもnesfatin KOでは低下することが判明した。そこで、GPCRnをCHO細胞に過剰発現させて、^<123>I-nesfatin-1の結合活性を検討したところ、特異的結合活性は消失した。GPCRは他のGPCRとheterodimerを構成することが知られているので、GPCRnも他のGPCRとdimerを形成していることが推察された。そこで、GPCRn KOとWTの各視床下部mRNAのmicroarrayを行い、KOで減少しているGPCRをピックアップしてGPCRnと共発現させて^<123>I-nesfatin-1結合活性を検討している。 Nesfatin-1の脂肪細胞調節機構の解明 3T3-L1脂肪細胞の分化増殖に対するnesfatinの影響を検討した。Nesfatinよりprocessingされる種々のfragmentsを大腸菌でリコンビナント蛋白として作成し、脂肪細胞に添加した。その結果nesfatin-1は濃度依存性、時間依存性に脂肪細胞の分化増殖を抑制したが、他のnesfatin-2/3部位にはその効果を認めなかった。また、nesfatin-1添加後脂肪細胞の分化増殖マーカーである、aP2やPPARν、Adipsinの発現は有意に減少した。これらの結果はnesfatin-1が脂肪細胞の分化増殖を抑制することを示している。
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