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2007 年度 実績報告書

悪性グリオーマの浸潤性及び治療抵抗性を標的とした新規治療薬の開発研究

研究課題

研究課題/領域番号 19209048
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

佐谷 秀行  慶應義塾大学, 医学部, 教授 (80264282)

キーワード細胞・組織 / 脳腫瘍 / シグナル伝達 / 癌 / 低分子化合物
研究概要

悪性グリオーマの強い浸潤能と治療抵抗性を規定する重要な分子とそのシグナル経路を明らかにし、脳腫瘍の浸潤性の抑制および治療感受性の向上を図るための創薬を推進することを目的として研究を行った。以下におもな成果を示す。
(1)悪性グリオーマの浸潤能は細胞外マトリクスの産生能と極めて強い相関を示すことを見出しているので、マトリクスの産生を評価するアッセイ系の確立を目指した。EGF、FGFを添加し、無血清培地にて培養を行うことにより、ヒアルロン酸の産生量が飛躍的に亢進し、細胞が培養皿から浮遊することを 見出したので、この系を利用して各種低分子化合物によるスクリーニングを開始した。
(2)悪性グリオーマをマトリゲル中で三次元培養すると、多くの突起を出すことが分かった。この突起は接着分子CD44、メタロプロテアーゼADAM17およびヒアルロン酸合成酵素HAS3をブロックすることで、その伸長を抑制することができた。このアッセイ系を用いて浸潤を抑制できる化合物の探索を開始している。
(3)抗がん剤の効果を細胞の酸化ストレスの上昇で検知するシステムを構築し抗がん剤の効果を評価できる系を現在構築中である。
(4)マウス胎児脳より神経幹細胞及び前駆細胞分画を精製し、無血清培地中にてneurosphereを形成させた上でレトロウイルスを用いてさまざまな遺伝子を導入し、悪性グリオーマの動物実験モデルを作製中である。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2008 2007 その他

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件) 備考 (1件) 産業財産権 (1件)

  • [雑誌論文] AIP regulates stability of Aurora-A at early mitotic phase coordinately with GSK-3〓.2008

    • 著者名/発表者名
      Fumoto K
    • 雑誌名

      Oncogene (印刷中)

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Aurora-A overexpression induces cellular senescence in mammary gland hyperplastic tumors developed in p53-deficient mice2008

    • 著者名/発表者名
      Zhang D
    • 雑誌名

      Oncogene (印刷中)

    • 査読あり
  • [雑誌論文] NDEL1 phosphorylation by Aurora-A kinase is essential for centroso mal maturation,separation,and TACC3 recruitment.2007

    • 著者名/発表者名
      Mori D., et. al.
    • 雑誌名

      Mol Cell Biol 27

      ページ: 352-367

    • 査読あり
  • [学会発表] 癌幹細胞について解決すべき諸問題2007

    • 著者名/発表者名
      佐谷 秀行
    • 学会等名
      第30回日本分子生物学会年会、第80回日本生化学会大会シンポジウム3S28「癌幹細胞一組織幹細胞と何が似て、何が違うか」
    • 発表場所
      パシフィコ横浜
    • 年月日
      2007-12-11
  • [備考]

    • URL

      http://genereg.jp/index.html

  • [産業財産権] In vitro Fibrotic Focusモデル及び、それを用いた治療薬評価システム2007

    • 発明者名
      佐谷 秀行、永野 修、丹羽 真一郎、中村 賢志、鈴木 良美
    • 権利者名
      学校法人慶慮義塾、リンク・ジェノミクス株式会社
    • 産業財産権番号
      特願2007-209591
    • 出願年月日
      2007-08-10

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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