研究課題/領域番号 |
19209054
|
研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
金子 道夫 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 教授 (60152807)
|
研究分担者 |
家原 知子 京都府立医科大学, 大学院・医学研究科, 助教 (20285266)
麦島 秀雄 日本大学, 医学部, 教授 (80183648)
林 富 東北大学, 医学部, 教授 (40125638)
檜山 英三 広島大学, 自然科学研究支援開発センター, 教授 (00218744)
田尻 達郎 九州大学, 大学院・医学研究院, 准教授 (80304806)
|
キーワード | 神経芽腫 / 臨床試験 / アレイCGH / 中央診断 / ゲノム解析 / 予後予測 / 染色体欠失 |
研究概要 |
日本神経芽腫スタディグループJNBSGが平成18年5月に発足し、神経芽腫の中央診断、および中央コントロールによる臨床試験体制の維持・運営および臨床試験の実施、中央診断の余剰分を2次利用するための体制が構築された。平成20年3月までに、JNBSG施設(臨床試験実施施設)は107、JNBSG協力施設(中央診断・検体保存で臨床試験に協力する施設)は7となった。JNBSG施設は、2県を除く全ての都道府県に分布し、国内のほとんどの地域で臨床試験を実施可能となり、2つの臨床試験が開始された。1つは「高リスク群神経芽腫に対する標準的集学的治療の後期第2相臨床試験」ですでに15例が参入、他方が「局所療法を大量化学療法後に遅延させて行う治療計画の早期第2相臨床試験」で11例が参入した。更に高リスク群を対象の臨床試験1件および中間リスク群・低リスク群に対する臨床試験のプロトコールの準備が進み、平成20年度に開始予定である。 各登録症例の臨床情報と関連する分子情報の収集を網羅的かつ系統的に行うことを目的に、本年度は以下を行った。1)DNAチップを用いた網羅的遺伝子発現解析とゲノムコピー数異常を網羅的に検索する方法であるアレイCGH法をルーチンに行う体制を整備した。2)遺伝子発現解析では、新規に開発した神経芽腫の予後と強く相関する200個の遺伝子を搭載した予後診断用ミニチップを作製し、国内臨床検査会社への技術移管を行い全国からのサンプルに対する解析体制を整えた。ゲノム解析では、4x44kフォーマットのアジレントオリゴチップを用いて、約35kbの解像度でゲノムコピー数変化を検索するシステムをルーチン化した。これまでに臨床試験にエントリーされた11症例についてゲノムコピー数異常解析を終え、特に予後に強く相関することが知られる1p,2p,11q,17qの各染色体の欠失、増加パターンを取りまとめた。
|