研究課題/領域番号 |
19209055
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
小倉 裕司 大阪大学, 医学系研究科, 講師 (70301265)
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研究分担者 |
杉本 壽 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (90127241)
田中 裕 順天堂大学, 医学研究科, 教授 (90252676)
嶋津 岳士 近畿大学, 医学部附属病院, 教授 (50196474)
鍬方 安行 大阪大学, 医学系研究科, 准教授 (50273678)
松本 直也 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (50359808)
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キーワード | 侵襲 / 血管内皮 / 再生 / 治療 / 細胞移植 / 骨髄機能 / 多臓器障害 / 前駆細胞 |
研究概要 |
本研究の目的は、侵襲時にみられる血管内皮傷害に対する再生応答を末梢血中に存在する血管内皮前駆細胞を中心に定量評価すること、同時に血管内皮前駆細胞の再生分化機能、骨髄機能の経時的な評価を加えること、血管内皮傷害-再生バランスに基づいた全身性炎症反応および臓器障害の効果的な制御法を開発すること、である。本年度は、全身性炎症反応がみられる重症外傷、熱傷、sepsis患者を対象に、血管内皮傷害-再生バランスを経時的に定量評価した。血中に存在する血管内皮前駆細胞、血管内皮傷害に伴い流出する血管内皮細胞をそれぞれ特異的抗原(CD34, CD117, VEGF receptor2)、(CD146,CD34,CD45(-))をマーカーにフローサイトメトリー法で評価した。血管内皮の活性化指標である血中E-selectin値、血管内皮の傷害指標である血中thrombomodulin値、von Willebrand factor値、各増殖因子(VEGFなど)をELISA法で同時に評価した。 その結果、sepsis患者において血管内皮の活性化ならびに傷害は長期間持続しており、再生応答の指標である血管内皮前駆細胞数の増加、細胞表面のVEGF receptorの発現亢進、さらに血中VEGF値の上昇が見られることを明らかにした(Shock誌2007)。重度外傷など他の侵襲においても、血管内皮前駆細胞数の増加、細胞表面のVEGF receptorの発現亢進が認められた。末梢血中に増加した血管内皮前駆細胞が実際に傷害組織で血管内皮に分化するのか、組織の修復に関わるのか今後の検討課題である。また、熱傷-腹膜炎セカンドヒット多臓器障害モデルにおける再生応答に関する研究を開始し、熱傷前後、腹膜炎前後、および多臓器障害発症前後における血管内皮傷害-再生バランスを血管内皮前駆細胞を中心にフローサイトメトリー法で定量評価中である。
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