研究課題/領域番号 |
19209056
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研究機関 | 岩手医科大学 |
研究代表者 |
遠藤 重厚 岩手医科大学, 医学部, 教授 (30160394)
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研究分担者 |
佐藤 信博 若手医科大学, 医学部, 講師 (10244914)
鈴木 泰 若手医科大学, 医学部, 講師 (90306019)
柴田 繁啓 若手医科大学, 医学部, 助教 (10326671)
小鹿 雅博 若手医科大学, 医学部, 助教 (40347878)
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キーワード | 敗血症 / 可溶性CD14 / 可溶性CD14サブタイプ / 迅速診断法 / 簡便法 |
研究概要 |
イムノクロマトグラフィーを応用して簡易キット(Point of Care test:以下POCテストと略す)を開発した。POCテストはsCD14-STに特異的な抗体を金コロイドに結合したものを標識物として使用しており、メンブレンには異なる抗CD14-ST抗体が固相化する。また、コントロールライン用として抗ウサギγグロブリン抗体が固相化されている。測定方法は、検体を希釈液により4倍希釈し、100μLをサンプルパットに滴下する。検体中のsCD14-STは金コロイド標識抗体と反応後、キャプチャー抗体によりトラップされ、さらに余った標識抗体がコントロールライン用抗体によりトラップされる。過剰な標識抗体はさらに検体により洗い流される。反応開始15分後、判定を行う。コントロールラインのバンドを確認することにより、反応が正しく行われているかを判定する。SCD14-STの量は、キャプチャー用抗体の部分に現れるバンドの強度を見本と比較することにより判定する簡易キットである。POCテストによる、敗血症診断としてのカットオフ値を1+とすると、感度100%、特異度56%、有効度73%、カットオフ値を2+とすると、感度73%、特異度84%、有効度80%、カットオフ値を3+とすると感度47%、特異度96%、有効度78%であった。このことからPOCテストによる敗血症としては、POCテストで2+とするのがもっとも有効であることが示された。今後種々の感染症において本法を用いて特異度、感度,有効度等について検討する。
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