研究課題/領域番号 |
19209057
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
山口 朗 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (00142430)
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研究分担者 |
勝部 憲一 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 講師 (20233760)
坂本 啓 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教 (00302886)
玉村 禎宏 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 特任助教 (70431963)
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キーワード | 骨芽細胞 / 骨形成 / 骨再生 / BMP / Notch / Wnt |
研究概要 |
骨組織は再生能力の強い組織であるが、骨再生の分子メカニズムに関しては明らかにされていない点が多く残されている。そのため、本研究では、我々が現在までに蓄積してきた研究成果を有機的に活用して、骨再生過程における細胞・分子間相互作用を解析して、骨再生の統合的理解を深めることを目的とする。そして、平成19年度には以下の研究成果を得た。 1)CCN familyに属するCCN3はBMP-2及びNotchと細胞外で結合し、BMP-2のシグナル伝達を抑制し、Notchシグナルを促進することにより、骨芽細胞分化を抑制することを明らかにした。 この過程で、CCN3のCT domainがNotchシグナルの促進に重要で、BMP-2シグナルの抑制はCTdomain以外のdomainが重要であることを明らかにした。また、マウスの骨再モデルで、再生初期にCCN3の発現及びBMPとNotchシグナルの活性化が起っていることをin vivoで解析した。さらに、CCN3トランスジェニック(Tg)マウスでは、骨形成の遅延により、骨量が減少していることを明らかにし、現在、このマウスにおける骨再生過程を解析中である。 2)Notchの細胞内ドメイン(NICD)を骨芽細胞で特異的に発現するTgマウスを作製した。その結果、これらのマウスでは骨形成の低下により、骨量が減少している可能性を示唆する所見が得られた。現在、これらのマウスを用いて骨再生過程を解析中である。 3)Wntシグナルの下流因子であるbeta-カテニンとNICDが結合することを明らかにし、骨芽細胞分化におけるWnt, Notchシグナルの相互作用を解析中である。
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