研究課題/領域番号 |
19209065
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
真田 弘美 東京大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (50143920)
|
研究分担者 |
菅田 勝也 東京大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (20143422)
小見山 智恵子 東京大学, 医学部附属病院, 看護部長 (60581634)
上別府 圭子 東京大学, 大学院・医学系研究科, 准教授 (70337856)
春名 めぐみ 東京大学, 大学院・医学系研究科, 講師 (00332601)
武村 雪絵 東京大学, 医学部附属病院, 副看護部長 (70361467)
|
キーワード | 看護理工学 / トランスレーショナルリサーチ / 看護技術 |
研究概要 |
本研究は、看護理工学という新しい視点から看護技術を開発し、臨床研究を迅速に行っためのトフンスレーショナルリサーチコーディネーター(以下、TRC)を育成する、という看護学独自のトランスレーショナルリサーチのシステムを構築し、その評価を行うことを目的に研究を実施した。新しい看護技術として、創傷感染を早期にアセスメントするために、動物実験により滲出液を用いた遺伝子発現解析手法である滲出液RT-PCRを開発した。この技術を用いて臨床の褥瘡より滲出液を採取し、感染マーカーの発言を確認することができ、新しい技術開発につなげる基礎知見を得ることができた。また、産科外来での妊婦・褥婦のニーズと助産師の指導状況をもとに、食事・ライフスタイルについては、更新および評価が可能で、妊娠中から使用できる教材を作成した。また姿勢に関して、妊娠期、産褥期の立位姿勢における骨盤計測、エコーによる腹部筋測定、質問紙調査の結果などを分析し、姿勢に関連するマイナートラブルの予防・改善を目指した支援につながる教材作成を進めた。これらの新しい技術を臨床に生かすTRC育成プログラムの開発と評価研究では、看護系大学院生を対象にしたTRコーディネータの育成プログラムを実施した。前年度までの3年間の評価を元に、講義、ロールプレイ、施設見学、事例検討、コーディネータ実習などで構成された2週間のプログラムを計画した。体験型授業を重視したプログラムは学生にとって有益であるが、コーディネータの役割を修得するためには、実習の量と内容を再検討する必要があると考えられた。さらに、TRが看護の質に及ぼす影響の検討では、看護師15名の面接調査により、新しい知識や手順の導入・修正に影響する要因を検討し、また、16名の集団討議より、臨床で活用しやすい研究結果の公表・共有形式と新たな情報技術の浸透性や活用可能性に関する知見を得た。
|