研究課題/領域番号 |
19209066
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研究機関 | 聖路加看護大学 |
研究代表者 |
小松 浩子 聖路加看護大学, 看護学部, 教授 (60158300)
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研究分担者 |
中山 和弘 聖路加看護大学, 看護学部, 教授 (50222170)
中村 清吾 聖路加看護大学, 看護学部, 教授 (70439511)
市川 和可子 聖路加看護大学, 看護学部, 助教 (70322344)
矢ヶ崎 香 聖路加看護大学, 看護学部, 助教 (80459247)
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キーワード | がんコミュニティ / e-learning / 乳がん / コミュニケーション / フォーカスグループインタビュー / がん情報 |
研究概要 |
本研究の目的は、がん情報を患者-医療者間、患者-患者間において、確かで信頼できるやり取りや分かち合いが可能となる<分かりあえるがんコミュニケーション促進モデル>を開発し、有用性を検討することである。平成21年度は主として次の研究課題を実施した。A.がんコミュニケーションの効果性・効率性を高めるハード面のシステム開発と実用性検証:(1) e-learningによるがんコミュニケーション自己学習システムツールの開発を行った。Learning Management SystemとしてMoodleを採用し、「患者と医療者が分かり合えるコミュニケーション」コンテンツを完成させた。(2) Internet Support Forum(がんコミュニティサイト)の運用と評価を実施した。フォーラムの利用者間における<がんコミュニケーション>の相談事例データベースを蓄積し、(1)がんに関する情報や相談の発展パターン(掛け違いや翻弄、問題の解決、支えあいの広がり等)の分析、(2)相談による解決事例に関する情報内容・解釈、掛け違いや混乱に関連する要素など、を分析、構造化した。B.個別性や文脈性を考慮したコミュニケーションの持続可能性を促進するソフト面のシステム開発:がん体験者および一般市民を対象にパネルを公募し、個別性や文脈性を考慮したがんコミュニケーションシステムに求められるニーズ、課題、方略についてフォーカスグループインタビューを実施した。主要テーマは次のような内容に分析できた。「がんであることをオープンに語る関係や状況生成の努力」「がんに関する社会的イメージへの圧迫感」「がん情報のインプット・アウトプットの自己制御」「がんという経験から生まれるつながりへの期待」などであった。次年度は、インターネット上のコミュニティおいて、モデルの適用を試み、QOL、医療満足度などにどのような効果があるかを検証する。
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