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2009 年度 自己評価報告書

アフリカ牧畜社会におけるローカル・プラクティスの復権/活用による開発研究の新地平

研究課題

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研究課題/領域番号 19251002
研究種目

基盤研究(A)

配分区分補助金
応募区分海外学術
研究分野 地域研究
研究機関京都大学

研究代表者

太田 至  京都大学, アフリカ地域研究資料センター, 教授 (60191938)

研究期間 (年度) 2007 – 2010
キーワード人類学 / 国際協力 / ローカル・プラクティス / 開発研究 / アフリカ牧畜社会 / リスク・マネージメント / 在来性
研究概要

アフリカの牧畜社会は、国民国家の中心を占めていることは少なく、つよく乾燥した辺境地域に分布しているために、世界システムのなかでもっとも抑圧され、開発=発展から排除されてきた。そして、この地域における旱魃や飢餓の問題が、世界中のマスコミの注目を集めるようになった1970年代以来、多くの開発計画が実施されてきたが、その多くは失敗に終わったばかりではなく、環境破壊や貧富の差の増大といった、ときには破滅的な負の影響をおよぼしてきた。また、この地域では、たび重なる旱魃の影響、市場経済の浸透、学校教育や近代医療の普及、国家の司法や行政システムへの包摂などによって、生態学的・社会的な環境が激動している。これに対して人びとは、食糧や収入を確保するための手段を多様化し、さまざまなサービスや情報へのアクセスを切り拓きながら生存の道を模索している。だが、この社会の開発=発展がいかに実現されるべきなのかについては、いまだに明確な方向性が見いだされていない。
本研究はこの諸社会を対象として、以下の項目についての研究を進めることを目的とする。
(1)在来の知識や技術、相互扶助を重視する社会関係、対面的なコミュニケーションの様式、儀礼や象徴的表現など、人びとが培ってきた技術・経済・社会・文化の諸側面を「ローカル・プラクティス」(LP)として再評価する。
(2)人びとがLPに基づきながら激動する生態環境・社会環境に対して複雑なやり方で対処している様態を解明する。
(3)従来の開発計画の失敗要因を牧畜社会に特徴的なLPとの関連において再検討する。
(4)LPを活用して、どのような新しい開発=発展の方途が実現できるかを考察する。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2009 2008 2007

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Pastoralists are proficient in cultivating positive social relationships Case of the Turkana in northwestern Kenya2009

    • 著者名/発表者名
      Ohta, I.
    • 雑誌名

      Mila (NS) 10

      ページ: 24-38

    • 査読あり
  • [雑誌論文] The epistemology and ontology of the Chamus in Kenya : The human body as nature2008

    • 著者名/発表者名
      Kawai, K.
    • 雑誌名

      African Study Monographs 29 (3)

      ページ: 119-131

    • 査読あり
  • [雑誌論文] ポストコンフリクト緊急教育支援のためのディスコース2007

    • 著者名/発表者名
      内海成治
    • 雑誌名

      国際開発研究 16 (2)

      ページ: 63-76

    • 査読あり
  • [学会発表] 牧畜民として、ゲリラとして、難民として生きた1970年代2008

    • 著者名/発表者名
      曽我亨
    • 学会等名
      文化人類学会第42回研究大会
    • 発表場所
      京都大学
    • 年月日
      2008-05-31
  • [図書] 近代化のフィールドワーク : 断片化する世界で等身大に生きる2008

    • 著者名/発表者名
      作道信介, 編著
    • 総ページ数
      208
    • 出版者
      東信堂

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公開日: 2011-06-18   更新日: 2016-04-21  

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