研究課題/領域番号 |
19251006
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研究機関 | 立教大学 |
研究代表者 |
月本 昭男 立教大学, 文学部, 教授 (10147928)
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研究分担者 |
佐藤 研 立教大学, 文学部, 教授 (00187238)
山我 哲雄 北星学園大学, 経済学部, 教授 (80230332)
市川 裕 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 教授 (20223084)
澤井 義次 天理大学, 人間学部, 教授 (30178826)
鎌田 繁 東京大学, 東洋文化研究所, 教授 (70152840)
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キーワード | 一神教の成立 / 古代イスラエル宗教 / 聖書考古学 / 多神教 / 古代エジプトの宗教 |
研究概要 |
(1)8月3日〜31日にテル・レヘシュ遺跡の第4次発掘調査を行った。発掘凋査からは古代イスラエル民族が出現する鉄器時代I期に属する醤散遺物が豊富に出土し、ユダヤ教成並こ関する実証的な検討が進展している。今年度の調査では、香炉台や土製人面といった宗毫膿物が出土したことが特筆される。テル・レヘシュでは、イスラエル時代(鉄器時代)になっても、基本的にカナン時代の物質文化が継続していることが明らかとなり、その宗教も多神教的であったと推察される。本調査は先行研究では不朋確であった下ガリラヤ地方の宗教の一端が明らかになりつつある点で重要である。 (2)デカポリス地方およびアラビア地方の碑文研究を進めるために、ヘブライ語を含む西セム語系の碑文史料のデータベース作りを行っている。本年度も昨年度と同様に、データの収集に努め、また夏季休暇際には、研究協力者ヨルダン大学S・アバディ教授を交えた検討も行った。予定していた同教授の来日はご都合こより実現しなかったが、立教大学で研究会を催し、作業の進捗を確認した。 (3)西アジアに展開した初期キリスト教の世界観の成立経緯を宗教史的に解明 初期キリスト教の終末論的世界観の成立に関しては、2007年度に引き続き、研究分担者佐藤研氏が研究協力者とともに初期キリスト教伝道者であったパウロの足跡を辿り、キリスト教がローマ世界に伝播した歴史地理の条件などを調査した。また、研究分担者鎌田繁氏は、イスラム教成立以前の一神教運動ハニーフに関する先行資料を検討した。 (4)キリシタン資料の調査 日本における一神教の導入に関連して、研究分担者4名が長崎純心女子大学教授宮崎賢太郎氏の協力を得て、11月22日〜24日に生月および五島列島にていわゆる「隠れキリシタン」の資料調査を行った。
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