研究課題/領域番号 |
19251012
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研究機関 | 神奈川大学 |
研究代表者 |
福田 アジオ 神奈川大学, 外国語学部, 教授 (60120862)
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研究分担者 |
津田 良樹 神奈川大学, 工学部, 助手 (00112996)
安室 知 国立歴史民俗博物館, 研究部, 准教授 (60220159)
徳丸 亜木 筑波大学, 人文社会科学研究科, 教授 (90241752)
菅 豊 東京大学, 東洋文化研究所, 教授 (90235846)
中野 泰 筑波大学, 人文社会科学研究科, 講師 (20323222)
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キーワード | 文化政策 / 民俗学 / ツーリズム / 中国 / 古鎮 / フォークロリズム |
研究概要 |
本研究は、漢族社会の民俗文化政策と、それが民俗文化と住民生活に与えた影響を、住民と文化政策施策者が相互に連関する状況を通じて動態的、総合的に検討することを目的としている。本研究は、まず、民俗文化全般をホーリスティックにとらえる動態的民俗誌を作成することを第1の目的としている。また、本研究は、その民俗誌デ一タによって民俗変容をモデル化し、日中の民俗学界へフィードバックすることを第2の目的としている。さらに、共同研究を行う中国人民俗学者との検討を経て、文化政策の可能性と問題点に関する知見を、日中双方の民俗学界へ供給することを第3の目的としている。 平成19年度は、動態的な総合民俗誌を作成するために、調査研究予定地域の民俗全般について基礎的情報を収集する調査を行い、当該地域の状況を把握するとともに、具体的な民俗文化政策の施行状況に関する予備的調査を行った。そのために、まず4月に日本側研究者による第1回研究会を開催し、平成19年度調査に向けた課題の全体的検討、各人の調査研究担当分野に関する研究計画の発表、現地調査準備(調査時の諸実務の分担確認など)を行った。そして、8月29日〜9月7日、12月26日〜30日の2回に渡り現地調査を行った。具体的な調査地としては、浙江省衢州地区の農村地帯で開化県、廿八都、三門源を予備調査地として選定し、研究協力者とともに共同調査を行った。調査期間には、全調査参加者が、随時、小ミーティングをもち、相互の情報交換とともに、調査時に生じる問題点を、それ以後の調査にフィードバックした。調査終了後、杭州に戻り、ブリーフィング・セッション(成果報告会)を開き、各人の現状の成果を確認し、現地調査で得られた資料を各人整理し、成果と今後の問題点について検討し、平成20年度以降の調査内容を明確にした。
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