研究課題
2009年度はプロジェクトの最終年度であり、メンバーたちは引き続き多数回に及ぶ海外出張に出かけ、活発な実地調査を実施した。また、論文を執筆中、あるいは執筆完了した上で相互に内容を検討し合う研究会を合宿形式で実施した。さらに、アジア政経学会および日本国際政治学会の研究大会において、メンバーによる分科会を企画した。そこでは、部外者の討論者を招いて、提出した論文への忌憚のない批判を仰いだ。この試みは大いに成功し、建設的なコメントを多く得ることができた。本研究の成果は、最終的に報告書としてまとめられた。そこに寄せられた論文のタイトルには次のようなものがある。"Emergence of Middle Class in Today's Urban China",「分断化した権威主義体制における中国のメディア」、「地方人民代表大会代表の行動の特徴」、「直接選挙における自薦候補者の意義-中国共産党と人民代表選挙」、「中国都市居住区のガバナンスをめぐる政治」、「中国の『エイズ問題』-官民の攻防と法治を阻む要因を探る-」、「中国農村の基層組織」、「政治参加とコミュニティーポスト税費時代の中国農民-」、「香港の民主化改革-『一国二制度』下の模索」。さらに、本報告書「11.研究発表」の項目を見れば一目瞭然だが、本研究をベースとして、この他にも実に多くの論文が執筆された。本研究プロジェクトの目的は、中国社会の諸方面における草の根の政治活動の実状を明らかにし、それが今後の政治改革につながる可能性を検討するところにあった。それに照らして言えば、各論文は大きな成果を示している。ボトム・アップの政治活動が、トップ・ダウンの改革と如何に連動し、漸進的な改革の拡大深化につながっていくのか-一次のプロジェクトにおいてこの改革サイクルの全体像を把握する上で、本研究は重要な基礎を築いたと言える。
すべて 2010 2009
すべて 雑誌論文 (35件) (うち査読あり 4件) 学会発表 (17件) 図書 (2件)
NIHU現代中国早稲田大学拠点研究シリーズ 1巻
ページ: 193-199
東亜 513号
ページ: 4-5
ワセダアジアレビュー(再考、東アジア共同体) 7
ページ: 8-9
学術研究-複合文化学編-(早稲田大学教育学部) 58
ページ: 1-20
日米中トライアングルと沖縄クエスチョン(冬至書房)
ページ: 65-79
現代東アジアの政治と社会(放送大学教育振興会)
ページ: 74-97,233-245
農村社会の凝集力-湖北省S県の「公共生活」をめぐる事例研究(菱田雅晴編著)(中国基層からのガバナンス)(法政大学出版局)
ページ: 99-121
アジア研究 第55巻2号
ページ: 10-22
中央公論 6月号
ページ: 46-53
中国政治体制100年(深町英夫編著)
ページ: 63-76
近きに在りて 第55号
ページ: 112-120
RIET Discussion Paper Series 09-J-012
ページ: 1-19
国際政治 158号
ページ: 1-9
ナショナリズム論・入門(大澤真幸・姜尚中編)
ページ: 175-193
Journal of Contemporary Eastern Asia Vol8, No2
ページ: 1-14
オルタ
ページ: 30-31
大原社会問題研究所雑誌(法政大学) 614
ページ: 20-33
東亜(霞山会) 510
ページ: 66-78
中国 基層からのガバナンス(菱田雅晴編著)
ページ: 157-182
外交フォーラム 252
ページ: 48-53
現代中国研究 第25号
ページ: 141-146
社会学評論(中国・華中科技大学社会学系) 第一号
ページ: 63-81
東亜(霞山会) 502
ページ: 46-55
東亜 503
ページ: 46-54
東亜 504
ページ: 44-50
東亜 505
ページ: 48-56
東亜 506
東亜 507
東亜 508
ページ: 42-49
アジア経済 50巻第7号
ページ: 26-55
近きに在りて 55
ページ: 121-131
国際問題 581
ページ: 21-31
解説 険しい法治への道のり(陳桂棣・春桃著)(発禁「中国農村調査」抹殺裁判)(朝日新聞出版)
ページ: 282-288
中国農村改革と農業産業化(アジア経済研究所)
ページ: 266(233-262)
現代中国の政治的安定(アジア経済研究所)
ページ: 178(33-57)