研究概要 |
白鳳丸KH-10-1次航海およびKH-10-2次航海において,日本海及び北西太平洋のGEOTRACES観測を予定通り完遂した。船上観測作業及びデータ解析作業を国際GEOTRACES基準に則って実行した。後者の航海は特にアジア地区GEOTRACES航海と位置づけ,ロシア,中国,韓国より約10名の研究者を招聘し,国際共同航海として実績を上げた。観測の成果について,国際GEOTRACES計画推進委員会(9/21~9/26,フランスのトゥールーズで開催)において報告し高い評価を得た。平成23年度以降の我が国で主導するGEOTRACES観測計画について提案し具体的検討を開始した。また,日本海の国際共同PICES/CREAMS計画アドヴァイザリーパネル(5/10~12,中国の青島で開催),PEACEワークショップ(9/9~13,韓国の江陵で開催)において研究成果を報告し,議論を行った。またGEOTRACES Asia Planningワークショップ(10/3~8,台湾の台北で開催)において日本海研究に関する基調講演を行い高い評価を得た。さらに国内では,日本海洋学会秋季大会(9/6~10,網走)において,平成21年度実施のインド洋GEOTRACES縦断航海について報告した。4年間の研究のデータ解析を鋭意継続し,4年間の最終取り纏めとして日本海洋学会春季大会シンポジウム「海洋の微量元素・同位体研究:始動した国際GEOTRACES計画」(3/22)の企画と準備を完了した(2011東北大震災の影響で実施は見送られた)。
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