本研究課題ではスバールバル諸島スピッツベルゲン島(ノルウェー北極)及びエルズミア島(カナダ北極)の高緯度地域における氷河後退に伴う植生変化を中心に、地形、地表面、生物多様性、炭素循環過程を調査、観測し、気候温暖化による生態系変動の影響評価に関わるデータ、資料を取得し、ツンドラ生態系の変動が気候システムに与える影響を予測することを目的とした。そのため早期に植生変化の監視区域(リファレンスサイト)を選定し、地形図、植生図、生物分布図の作成を目標に、航空機による空中写真撮影を行い、地上観測を補完した。気候温暖化によるツンドラ生態系の物質動態の変化、生物多様性および植生変化と分布の移動に関する資料、データを得、陸域生態系が他の生態系および気候システムに与える影響の予測を行う。
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