(1)カワゴケソウ科は河川の岩上という極限環境に生育する水生植物である。その環境に適応した形態の劇的な進化を、発生形態学的観察・系統解析により、さらには遺伝子発現解析を加えることによって明らかにする。 (2)それぞれの種属の形態進化は、狭い地域にしか分布しない固有種属や単型属が著しいこの科の多様化と不可分であるので、南アジア・東南アジアで野外調査し、どこにどんなカワゴケソウ科がいるか、その多様性と植物相の基礎的な調査研究を行い、アジアのどの地域で多様化し、分布域をどのように広げたかという歴史的生物地理を解析する。
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