研究課題/領域番号 |
19255011
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
太田 誠一 京都大学, 農学研究科, 教授 (10346033)
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研究分担者 |
武田 博清 京都大学, 農学研究科, 教授 (60109048)
石塚 成宏 独立行政法人森林総合研究所, 立地環境領域, 主任研究員 (30353577)
大園 亮司 京都大学, 農学研究科, 助教 (90335307)
金子 隆之 京都大学, 農学研究科, 助教 (20233877)
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キーワード | 熱帯 / 植林 / 早生樹 / アカシア・マンギウム / 亜酸化窒素 / 温暖化 / 温暖化緩和 / マメ科 |
研究概要 |
熱帯早生樹植林におけるN20放出評価と緩和オプション提示を目的に、インドネシアの南スマトラ州で実施されている大規模産業植林地帯を中核フィールドとし、以下の4つのサブ課題を構成し研究を実施した。1)林内のN20放出速度の空間変動を評価し最適観測手法を提示する。2)施業サイクル(植栽-加齢-収穫伐採)における積算N20放出量を推定する。3)早生樹林土壌におけるN20放出プロセスと関連メカニズムを解明する。4)早生樹植林におけるN20排出緩和オプションを検討する。最終年に研究代表者がこれらの成果を統合し、新たなN20放出源としての熱帯マメ科早生樹植林を包括的に評価すると共に、関連メカニズムを統一的に理解するための論理的枠組みとそれに基づく緩和オプションの提示を行なう。 本年度はN20放出の林齢に伴う変化を明らかにするため、林齢を異にするアカシア植林地(0年生、3年生、5年生)を1セットとし、3ケ所に計9林分の固定試験地を設定した。また、収穫直後の0年生3林分にはN20排出緩和オプション検討のための処理試験区(4処理:ユーカリ植栽区、リン施用区、アカシア樹皮施用区、アカシア樹皮木炭施用区)を設け、併せてアカシア林との対照比較のために天然性二次林を同一地域に3箇所の固定試験地を設定した。 上記固定試験地(アカシア林9林分、二次林各3林分)について毎木調査、土壌調査など基本調査と共に、化学性、物理性分析用の土壌サンプル、リターサンプル等の採取を行なった。 現地に気象観測装置、土壌水分計、地温計を設置し観測を開始した。 異なる地形要素(上部平坦面、斜面、谷底など)を含む林分において多点(約100カ所)でN20放出速度を測定し、その結果を地球統計学的手法により解析して最適サンプリングデザインを決定した。 各林分でN20発生量観測地点を確定し、3年半にわたる観測を開始した。
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