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2009 年度 自己評価報告書

カーボンフロー・コントロールに立脚した熱帯泥炭地ランドマネージメントの最適化

研究課題

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研究課題/領域番号 19255016
研究種目

基盤研究(A)

配分区分補助金
応募区分海外学術
研究分野 環境農学
研究機関北海道大学

研究代表者

井上 京  北海道大学, 大学院・農学研究院, 准教授 (30203235)

研究期間 (年度) 2007 – 2010
キーワード熱帯泥炭地 / 森林・泥炭火災 / 温室効果ガス / オイルパーム / カリマンタン / ボルネオ / インドネシア / マレーシア
研究概要

世界中に分布する泥炭地は、湿地特有の生態系が育まれているだけでなく、近年は巨大なカーボンシンクとして認知され、地球温暖化対策上、その保全が強く求められている。泥炭地は熱帯ではインドネシアに最大の分布があるが、最近の乱開発や無秩序な農地開発に伴い、泥炭の乾燥化が進行し、その上に成立していた湿地林が頻発する森林(泥炭)火災によって破壊され、その結果としてCO_2の大量放出とカーボンシンクとしての機能の喪失、生態系の撹乱、煙害の発生、など、インパクトの大きいカタストロフィックなイベントが認められるようになっている。
本研究が主たる研究対象地としているインドネシア・中部カリマンタン州では、1990年代に大規模な農業開発が沿岸部の熱帯泥炭地を対象に計画・実施され、数千km におよぶ排水路が開削されたものの、農地開発は全くの失敗に帰した。その一方でこれまで人の近寄ることのできなかった湿地林には、排水路の開削による水位の低下と、その排水路を使った違法伐採が入り込み、その結果森林火災が頻発し、泥炭湿地林ならびに泥炭が大面積で消失するとともに、その跡には荒廃地が広範囲に残されることとなった。この荒廃地では、現在でもしばしば泥炭火災が起きており、CO_2 の放出源となっている。
本研究はこのような脆弱かつ大量のカーボンを抱え込んだ生態系である熱帯泥炭地を対象に、カーボンフロー・コントロールに立脚しながら、1)ランドマネージメント最適化方策を確立することによって泥炭火災を抑止し、2)荒廃した熱帯泥炭地の管理と再生をすすめ、3)熱帯泥炭地における持続的生物生産活動を確立しつつ環境負荷を軽減すること、を目標としている。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2009 2008 2007

すべて 雑誌論文 (3件) 学会発表 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Controls on the Carbon Balance of Tropical Peatlands2008

    • 著者名/発表者名
      Hirano T.
    • 雑誌名

      Ecosystems

      ページ: DOI:10.1007/s10021-008-9209-1

  • [雑誌論文] Emergence and behaviors of acid-tolerant Janthinobacterium sp. that evolves N_2O from deforested tropical peatland2008

    • 著者名/発表者名
      Hashidoko Y.
    • 雑誌名

      Soil Biology and Biochemistry 40

      ページ: 116-125

  • [雑誌論文] Water chemistry of Sebangau River and Kahayan River in Central Kalimantan, Indonesia2007

    • 著者名/発表者名
      Haraguchi A.
    • 雑誌名

      TROPICS 16(2)

      ページ: 123-130

  • [学会発表] CO_2 and N_2O emission associated with tropical peatland degradation2009

    • 著者名/発表者名
      Hatano, R.
    • 学会等名
      IFES-GCOE Symposium on "Characterization and Wise Use of Tropical Peatland
    • 発表場所
      Bogor Agricultural University, Indonesia
    • 年月日
      2009-07-14
  • [図書] ボルネオ 燃える大地から水の森へ2008

    • 著者名/発表者名
      大崎満・岩熊敏夫, 編
    • 出版者
      岩波書店

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公開日: 2011-06-18   更新日: 2016-04-21  

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