研究概要 |
本研究は,現実的な制約を考慮に入れつつも,計算幾何の諸問題を効率よく解く解法を開発しようとするものである.具体的には計算幾何学における下記の3問題について統一的な視点から研究を進める. A.距離情報から点の座標を求める問題とその応用 対象物間の非類似度を距離行列の形で入力して,距離を最大限保存する形で対象物を低次元空間の点に埋め込むためのアルゴリズムを提案し,実装まで行って計算機実験を行い,その効果を検証する. B.三角形メッシュ改善問題とその応用 本研究では有限要素法などで重要な三角形のアスペクト比(最長辺と最小の高さの比)に基づいたメッシュ改善法を提案する.一般の多角形に対しては問題が困難であるので,対象となる多角形を限定して研究を進める. C.三等分曲線の計算問題とその応用 与えられた2点の間を三等分する曲線を厳密な意味で求めることが非常に困難であることは申請者らの以前の研究成果で明らかであるが,本研究では更に判定不能問題とも絡めて議論する.
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