研究概要 |
インターネットのIPアドレス表は,与えられたIPアドレスに対して、宛先の詳細が掲載されているメモリのインデックスを生成する。IPアドレスに対応するインデックスを生成する回路をインデックス生成回路という。また、その回路が実現する関数をインデックス生成関数という。インデックス生成回路をドントケアを利用して簡単化する手法を開発した。まず、最小被覆を用いて依存変数を最小化する方法について検討した。次に、線形変換を利用して多重化変数を生成し、依存変数を削減する方法について、理論的に検討した。 1.インデックス表のベクトルの数をkとしたとき、殆どのアドレス生成関数は、2[log_2k]-1個の変数を用いて表現可能なことを実験的に示した。 (IWLS2008およびICCAD2008で発表) 2.線形変換を用いて変数を削減するためのアルゴリズムを開発し、削減可能な変数の個数に関して実験データを集積した。 3.変数削減をおこなうヒューリスティック法として「情報利得法」を考案した。不完全定義インデックス生成関数の入力変数削減について、もとの変数(原始変数)のみを用いる場合と、線形変換した変数(多重化変数)を用いる場合の実験結果を示し、変数の多重化が不完全定義インデックス生成関数の入力変数削減に効果があることを実験的に確かめた。(電子情報通信学会VLSI設計技術研究会2009-03で発表) これらの方法は、種々のパターンマッチング回路を構成する際有用である。
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