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2007 年度 実績報告書

開かれた計算環境におけるケーパビリティに基づくアクセス制御

研究課題

研究課題/領域番号 19300015
研究機関筑波大学

研究代表者

新城 靖  筑波大学, 大学院・システム情報工学研究科, 准教授 (00253948)

研究分担者 佐藤 聡  筑波大学, 大学院・システム情報工学研究科, 講師 (90285429)
キーワードアクセス制御 / ケーパビリティ / セキュリティ / 電子メール / Spam対策 / 権限委譲 / 国際研究者交流 / アメリカ合衆国
研究概要

本研究の目的は、開かれた計算環境において、効率的なアクセス制御を実現することである。この方法として、ケーパビリティに基づくアクセス制御を用いる。ケーパビリティとは、オブジェクトの識別子とアクセス権を併せ持ったものである。ケーパビリティには、制限されたケーパビリティを定義し、それを他の主体に配布できるという性質を持つ。この性質を活用し、従来のアクセス制御リストに基づく方式における問題点を解決する。すなわち、管理者による利用者管理の手間がなく、かつ、アクセス権の一部を委譲できるようなアクセス制御の仕組みを実現する。
本研究課題を達成するためには、ケーパビリティを安全に管理する仕組み(ケーパビリティ・バスケット)を構築すること、および、個々のアプリケーションにおいて、同方式に基づくアクセス制御の仕組みを提供する必要がある。平成19年度には、電子メールに焦点を当てて、これらの課題に取り組んだ。
まず、複数のアプリケーションにおいて共通に利用するためのケーパビリティの形式を明確に定めた。この特徴は、テキスト形式であり差分が容易に求められること、偽造防止のための乱数や一方向関数の結果を含んでいることにある。
次に、ケーパビリティ・バスケットを、Ruby言語を用いて実装を進めた。平成19年度には、ローカルのアプリケーションから利用するためのAPIを利用可能にした。
最後に、電子メールを扱うアプリケーションとして、メール・リーダMozilla Thunderbirdの改変し、同方式に基づくアクセス制御を実現した。このメール・リーダは、内部にSpamメール判定の機能を持つ。本研究では、その部分をバイパスする権利をケーパビリティとして表現することにした。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] An Access Control Model for Web-Services that Supports Delegation and Creation of Authority2008

    • 著者名/発表者名
      Mitsuhiro Mabuchi
    • 雑誌名

      The 7th International Conference on Networking

      ページ: 10

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 既存のWeb資源に対するケーパビリティの管理・配布を行うサーバの実現2008

    • 著者名/発表者名
      馬渕充啓
    • 雑誌名

      情報処理学会研究会報告 2008-OS-107 2008

      ページ: 41-48

  • [雑誌論文] 電子メールに対するケーパビリティに基づくアクセス制御の実装2008

    • 著者名/発表者名
      杉本卓哉
    • 雑誌名

      第70回情報処理学会全国大会講演論文集 3ZB-1

      ページ: 2

  • [雑誌論文] ケーパビリティに基づくアクセス制御のためのケーパビリティ管理機構2008

    • 著者名/発表者名
      松井慧悟
    • 雑誌名

      第70回情報処理学会全国大会講演論文集 3ZB-2

      ページ: 2

  • [雑誌論文] Webページに対するケーパビリティを用いたアクセス制御のプロキシによる実現2007

    • 著者名/発表者名
      松井 慧悟
    • 雑誌名

      情報処理学会研究会報告 2007-OS-105 2007

      ページ: 95-102

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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