研究分担者 |
富田 悦次 電気通信大学, 電気通信学部, 教授 (40016598)
伊藤 公人 北海道大学, 人獣共通感染症リサーチセンター, 准教授 (60396314)
吉岡 真治 北海道大学, 大学院・情報科学研究科, 准教授 (40290879)
大久保 好章 北海道大学, 大学院・情報科学研究科, 助教 (40271639)
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研究概要 |
○ 研究目的は, 急激に増大した情報を有効に活用するにあたり, 関連する事物・情報をクラスタ化し, それらクラスタ間の関係分析により, 情報世界をより簡略化・抽象化された構造物として要約し認識することにある. そのために, 事物の外延的な繋がり(摂動)ではなく, 意味的な繋がりを明示的に示しうる, 比較的に小規模の潜在的な形式概念を発見する手法を明らかにする. ○ 成果 : まず, 主要なクラスターの抽出が必要だが, これは標準的なクラスタリング, もしくは外延的サポートが大な形式概念が分枝限定法で求まることを要請している. 後者に関しては, 無向グラフに対する極大クリーク検出を行う分枝限定法を形式概念束におけるトップN探索に拡張したもので実装している(アルゴリズムA). 次に, トップN個から選択した主要概念を所与のクラスとして与えたときに, 部分に限定して初めて観測可能な共通概念として情間を定め, それを検出するトップN分岐限定法を, アルゴリズムAに対する内包制約を強化したものとして実装評価済みである. ここに, クラスを、「情間」で繋ぐとは, 外延的な「摂動」ではなく, 内包的な繋がりであり, したがって, 外延的には離れたものであっても良い. この点が内包まで考慮した形式概念とそれに対するトップN法を用いる利点であり, カテゴリとしては離れた異種文書群から, それらを跨ぐ, 機能的な概念を情間として抽出することに成功している. これらの成果の一部は, 採録済みの国際会議論文として発表済みであり, また, この会議での発表が縁になり, 海外で出版予定の単行本の一章として執筆予定である.
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