研究課題
平成21年度も研究計画に基づき3群の研究課題に対し、以下の内容で研究を実施し、成果を得、発表を行った。1.データマイニング手法に関する研究:相互情報量および2-PART完全分散(2PFD)を用い情報検索で複合語を抽出する手法を開発しExpert Systems with Applicationsその他において発表したほか、およびプライバシー保護データマイニングにおける新たな課題とその解消方法を提案し、IEICEの論文として発表した。2.生物医学分野における計算手法:(a)ヒトゲノムにおけるmiRNAの機能を発見するために、miRNAと転写因子(TF)の関係、つまりmiR-TF調整モジュールを見つけるルールベース手法を開発し、182のモジュールを発見し、その多くの妥当性が検証された。(b)病因遺伝子発見のために、複数情報源からタンパク質間相互作用ネットワークを構築を目指した準教師つき学習手法を開発し、2010年度のAI in medicineで発表した。(c)ヌクレオソームの特性を調べるために、他の諸手法との比較で優位性のあるルールベース手法を開発し、成果をBMC Genomicsにおいて発表した。(d)肝炎研究:omicsデータと臨床データとの組合わせについて研究を継続しており、とくにC型肝炎ウイルスのNS5A領域とインタフェロン/リバビリン併用療法との関係に取り組み始めたところである。3.マテリアルサイエンスにおける計算手法:計算材料科学のアプローチを採用し、量子力学の基本方程式を基づいて多数のナノスケール材料の構造や電子状態を予測し、データベースを構築する。データマイニングの手法を導入する事で、構築されたシミュレーションデータベースにから白金金属ナノクラスター材料における触媒反応の解明及び触媒反応場の設計を行った。金属ナノクラスターの動的な構造や担持表面との相互作用などを調べ、プライミング電子及び「fluxionality」の概念を導入し、触媒反応場の制御方法の指針を提案し、成果をPhysical Review Bなどに発表した。
すべて 2010 2009
すべて 雑誌論文 (10件) (うち査読あり 10件) 学会発表 (9件) 図書 (1件)
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