研究課題/領域番号 |
19300049
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研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
池原 悟 鳥取大学, 工学研究科, 教授 (70283968)
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研究分担者 |
村上 仁一 鳥取大学, 工学研究科, 准教授 (90304196)
徳久 雅人 鳥取大学, 工学研究科, 助教 (10274557)
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キーワード | 言語モデル / 非線形 / 文型パターン / 単文 / 機械翻訳 |
研究概要 |
昨年度の研究によって、文型パターン辞書の基本部分ができ、その縮退方法についてのめどが得られたので、H20年度は、文型パターンの意味類型化と適合パターンの選択方式に関する研究に進む一方、文型パターン辞書を用いた応用研究として、文型パターンと統計翻訳と融合した翻訳方式の研究とパターン辞書を用いた情緒処理方式の研究を開始した。 1.文型パターン辞書の意味類型化 単文は、述部の種類によって、動詞述語文、形容詞(形容動詞を含む)述語文、名詞述語文の3種類に分けることができる。そこで、それぞれに対する意味分類体系(合計約700分類程度)を作成し、意味分類コードを決めた。また、それを真理項として、各文型パターンに半自動的に付与する方法について検討した。これらの結果、文型パターン辞書の作成方法に関する方法についての見通しが得られたので、それらをまとめ、「非線形言語モデルによる自然言語処理 基礎と応用」と題する図書原稿を執筆した。岩波書店から出版する計画で、現在、最終ゲラの校正中である。この言語モデルと方法は、線形言語モデルに基づく従来の自然言語処理に代わる新しいパラダイムを提唱するものとなった。 2.適合パターン選択方式の確立 パターン検索プログラムと「意味検索プログラム」を併用することにより、1入力文に文法的に適合する多数の文型パターンから、意味的に適切なパターンを選択するためのアルゴリズムを検討した。その結果を応用して、文型パターンと統計翻訳を組み合わせた様々な翻訳方式について検討した。また、文型パターンを情緒処理に応用する方法についての検討を行った。
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