研究概要 |
今年度は、階層構造型のマルチエージェントシステムに動的信念変更に基づくメカニズムを拡張した。今までの枠組みは単体のエージェント内だけの動的信念変更に対応していたが、マルチエージェント上では、あるエージェントの動的信念変更が他エージェントの信念に影響をする場合があるため、そのような場合においても正しく動作するメカニズムが必要である。具体的には、制約論理プログラミングと分散論理プログラミングならびに投機的計算の融合によって、そのような健全な枠組みを開発し、健全性について理論的に証明した。 また、動的信念変更に基づくアプリケーションとして、事例に基づくウェブサービスの連携実行プロセスを格納・再利用するための枠組みを構築した。さらに、その枠組みの効果を視覚的に確認・検討するための基盤として、連携実行プロセスおよび投機的実行プロセスの可視化を行うための機構を設計し,その動作を確認した.また,本検討課題からは派生した技術としての,高速な資源割り当て手法の適用対象を広げるための手法に関する性能面からの考察を行った。
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