研究概要 |
人間や車両が混在する環境で安全運転するため,レーザスキャナを車両の前方に搭載し,周囲の移動体を自動的に検知し,各移動体の状態を正しく推定するのは本研究の目的である。そこで搭載車両の高精度な位置姿勢決め,移動体データと静止物体データの識別,移動体のトラッキングなどの課題がある。本研究はこうした課題を克服するため,レーザスキャナを用いた同時位置姿勢決め,マップ作成と移動体の検知,トラッキング手法を開発した。そこで下記の要素技術に焦点を置き,研究開発を行い,実走実験により,本研究手法の有効性を検証した。 1)移動型レーザスキャナを用い,同時移動体の検知とトラッキングにより,高精度な位置決めとマッピング手法の開発 移動型レーザスキャナを用い,同時位置決めとマッピングする手法を盛んに研究されている。ただし移動体が存在する環境では,移動体のデータは位置決めとマッピングの誤差或いは失敗につなぎ大きい原因である。本研究は交差点など歩行者や車両が常に存在する環境を対象に,移動体データを検知,除去しながら位置決めとマッピングする手法を開発した。 2)移動型レーザスキャナを用い,位置決め,マッピングと同時移動体の検知,トラッキング手法の開発 レーザスキャンのマッチングを用い,位置決め精度を補正し,マップ作成を行った。また同時にレーザスキャンがマップと差分することにより移動体を検知し,トラッキングを行った。こうしたフレームワークを開発した。 3)レーザスキャナ/GPS/IMUを融合した位置決め手法の開発 レーザスキャナにより位置決めとマッピングを地球座標系に位置づけるため,また屋外のような複雑な環境でもロバストに効率に実現できるため,GPS,IMU,車速エンコーダーなどとの融合が必要不可欠である。こうしたセンサ,データ融合により位置決め手法を開発した。
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