1)応答感性意図構造からの応答文生成手法と評価システムの開発 「心の通う」感性コミュニケーションでは、聞き手は話し手の感性意図を汲み取った上で、応答しなければならない。例えば、発話"野球で優勝した"に"そうですか"と応答しても、心は通わない。"野球で優勝した"の概念意味共起「<試合>+<吉報>」から解析できる発話感性<嬉しい>を応答感性<感動>や<褒め>に変換し、"すばらしい"や"よくやったね"などの表現を生成する感性応答処理が必要である。 今年度は、応答感性意図構造「感性<勧誘>{<飲み物>}」からの表層の応答文候補を、概念<飲み物>の単語候補と<勧誘>表現の組み合わせの知識により生成した。感性構造における"ジュース"などの具体的単語は感性構造に組み入れていないが、発話と応答における表層単語の整合は実装上の問題であるので、評価システムの開発を行った。 応答文生成は感性意図から意味共起表層の逆引き構造であるので、次の「ダブル配列」の研究成果の拡張アルゴリズムにより、研究を進めるので、評価システムの実装上の問題はなかった。 「ダブル配列におけるキー削除の効率化手法、情報処理学会論文誌、Vol. 44、No. 5、1311-1320頁、2003年.」
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